学名:Lycopersicon esculentum
名前をみて、なに?と思われる方も多いかもしれませんが、トマトの品種です。もともと鑑賞用に作られたトマトのようで、個体がとても小さく(高さ10-20cm)、室内での栽培が可能です。ライフサイクルも短い(播種から果実が成熟するまでおよそ70-90日)ので実験に適しています。なぜ、トマトか?といいますと、トマトはナス科の植物ですが、ナス科の植物には他にナス、ジャガイモ、トウガラシ、タバコ、ペチュニアなどが含まれ、近縁種にコーヒーがあります。このように、ナス科には重要な作物が含まれていますが、シロイヌナズナやイネなど、ほかのモデル植物とは進化的には遠い関係にあるために、ナス科のモデル植物が必要になります。そこで注目されたのが、この小さなトマトです。現在ではナス科植物を研究する国際的なコンソーシアムができており、トマトのゲノム解析も進んでいます。また、マイクロトムは形質転換法も確立され、ESTも充実してきました。今後ますます活躍が期待されるトムです。