【第134回】暖冬と東京出張の新幹線

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投稿者: 道林 克禎(平成2年 理学研究科 地球科学卒)


2018年3月に23年暮らした静岡を離れ、4月から名古屋で単身赴任生活を始めてほぼ2年経った。静岡は山も海も富士山も近くて1年中温暖で過ごしやすかった。名古屋は夏暑く冬寒いと脅されていたので、静岡の気候に慣れきった自分は大丈夫か心配だった。そして、日々の暮らしに慣れてきた7月に気温が40℃まで上がった。日陰まで暑く、名古屋でも滅多にない猛暑だったけど、名古屋の夏を体感した。名古屋の冬はどうか。これまで数日氷点下だった程度で凍えて縮むほどではない暖冬だった。しかし、毎年暖冬とは考えにくいから少し不安である。

東京出張は今も結構多い。そして、名古屋-東京にはのぞみがある。静岡時代に乗る機会はほとんどなかったから最初の東京出張の時にのぞみに乗れたのは嬉しかった。お上りさん状態に近かった。しかし、静岡県にある5つの駅に一つも停まらず、名古屋から新横浜までの1時間20分、どんどん加速する新幹線は結構揺れた。名古屋の同僚が新幹線で乗り物酔いすると言ったことを思い出した。まさかそんなと思っていたが、1時間以上速いまま揺られた状態でパソコン作業していたら30分程で気持ち悪くなりそのまま何もできなくなった。さらにいつまでも速いまま停まらなくて精神的に追い詰められる感じまでした。

静岡-東京間ではひかりでも三島に停まることが多いから、走り出してすぐに停まる感じだったけれども体への負担はあまりなかったと思う。途中でのぞみに追い越されても1時間ちょっとだったし、パソコン作業も捗るから余裕がある時はこだまにもよく乗っていた。おまけに乗車券も今の半額だった。のぞみは速くて便利だけど、乗り物酔いするから車内作業はほどほどにしかできない。そして何より23年間ずっと1時間程度だった感覚が抜けきれず、のぞみがどれだけ速くても東京までの1時間40分をとても長く感じるのだ。静岡って便利で楽だったと名古屋で思う東京出張である。