スイッチトリラクタンスモータ

東京工業大学の千葉明教授と共同で,スイッチトリラクタンスモータの低振動化・低騒音化の研究を行っています.スイッチトリラクタンスモータ(Switched Reluctance Motor,SRモータとも呼ばれる)は,図に示すように,回転子は永久磁石を使わずに鉄心のみで構成され,電磁石が鉄を吸引する力を利用して駆動する.この吸引力はトルク以外にラジアル方向にも作用し,固定子コアを変形させ,大きな振動・騒音を引き起こす.特に,固定子が円状に伸縮する変形(円環零次モードと呼ばれる)が大きな要因で,この振動を低減するようにモータ電流を工夫して流す.また,回転子が電磁鋼板のみで構成されることから,低コストなモータとして着目されている.形状を工夫することで,大きなトルクと高効率化を得ることが可能であり,現在,自動車関連企業・地元企業と共同で,電動バイクに搭載するためのSRモータの研究開発を行っています.

SRモータの構造
円環零次モード変形(mode 0)

左:矩形波電流,右:提案電流 供給時の音圧比較