ブログリレー
数学科 依岡輝幸
在学生のみなさん
僕は生まれも育ちも大阪で、勤めてから初めて静岡に来ました。静岡大学に来て初めて自分の研究室に入ったとき、目の前に富士山が見えることに大変驚きました。富士山の全景が綺麗に見えて、なんと贅沢な研究室だろうと感動しました。この研究室でもう優に十年以上過ごしていますが、全く飽きることなくその感動が続いています。
静岡の自然は富士山だけではありません。大学内の建物の階上から北を向けばまるで城壁のような南アルプスがそびえ立ち、南を向けば水面がきらきらした太平洋が望めます。大学のすぐ側では茶畑の緑も楽しめます。そして、よく晴れた静岡の空はひときわ青い気がします。自然が美しい静岡を在学中に存分に楽しんでもらいたいと思います。
さて、今日から在宅授業3週目に突入します。みなさん在宅授業には慣れましたか。長時間自宅に閉じこもって勉強して、みなさんお疲れでしょう。そんなときに読書で一息ついている方々も多いのではないでしょうか。抜群のエンターテイメントを誇る東野圭吾『流星の絆』や、何度読んでも最後のミステリーに心打たれる東野圭吾『秘密』をはじめ、東野圭吾『変身』、東野圭吾『トキオ』、東野圭吾『真夏の方程式』、東野圭吾『祈りの幕が下りる時』など、この世は面白い本で溢れています。ここではみなさんに佐藤文広『数学ビギナーズマニュアル[第2版]』(日本評論社)をお勧めしたいと思います。僕はこの本を高校生のときに読んで、大学で数学を勉強したいと思いました。この本には、数学の専門書で良く使われる数学特有の言葉遣いや数学を勉強するときの心得など、数学を理解するためのヒントがたくさん詰まっています。数学科のみなさんの中で、証明がさっぱり分からないという人がいるのではありませんか。この本を読むと、もやもやした疑問が晴れるかもしれませんよ。数学科以外の学生のみなさんにも、数学における記号の使い方など、参考となるものがきっと見つかります。附属図書館だけでなく静岡市立図書館も所蔵しています。ぜひ手に取ってください。