日常的なけがの対処方法

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*擦り傷、切傷
*捻挫・打撲・骨折の対処法
*頭を打ったとき
*虫さされ等(蜂・蛇)

《擦り傷・切り傷》

汚れた傷の感染(化膿)防止と出血に対する止血を行います。

①洗浄

 

傷は水道水できれいに洗います。土砂や異物があればできるだけとり除きます。ガラス片等が深くささっているものは無理に抜かないで、ただちに医療機関を受診します。

②圧迫止血

 

 

止血部位にきれいなガーゼやハンカチを当てて、その上から圧迫します。
*止血の手当を行うときは感染防止のため手袋やビニール袋を使用し、直接血液にふれないようにする。

③保護

 

 

保護材➡創傷被覆材

商品名:キズパワーパッド

ケアリーヴ治す力

身近な物:食品用ラップ

※注意!!
*止血のために手足を輪ゴムや細いひもなどでしばることは、神経や筋肉を損傷させるおそれがあるので行わない。

《捻挫・打撲・骨折の対処法》

「ケガ」人が出たとき、病院や診療所にかかるまでの間、損傷部位の障害を最小限にとどめるためにおこなう方法を「応急処置(RICE 処置)」といいます。
RICEとは、各処置の頭文字をとったものです。ただし、意識消失、ショック、頭・頚・背部の外傷や大量出血、脱臼・骨折が疑われる著明な変形など、重症なときは、すぐに救急車を呼び、むやみに動かさないようにしましょう。
RICE処置法は、ケガをしてから眠るまでと翌朝、24~48時間、断続的に行います。

【RICE処置法】

R=Rest(安静にする)
無理に動かすと、骨が折れているときやスジが切れているときには受傷時より悪化し、出血が増したり、痛みも増します。

副木、弾性包帯、テーピング、三角巾、手ぬぐい、タオルなどで固定してください。

I=Ice(冷やす)
氷がもっとも適していますが、直接氷をケガしたところに当てると、凍傷を生じることがあります。
ビニールの袋に氷を入れ、タオルにくるみ患部に当てます。(20分以上の持続的な冷却は避ける)

C=Compression(圧迫する)
弾性包帯、テーピングを使用して、ケガしたところを強く圧迫、固定します。ただし、強く圧迫するので、血流が悪くなり、さらに神経も圧迫されるために、手足や指の色が蒼白になったり、しびれてきます。こうなったら、いったん圧迫をゆるめ、氷も取ります。約5分ほどで色がもとに戻って、シビレがなくなってきますから、再び圧迫し、冷却も同じように繰り返します。

E=Elevation(持ち上げる)
ケガをしたところを心臓の位置より高くすることにより、内出血を少なくし、痛みを軽減できます。

《頭を打ったとき》

頭を打ったとき問題となるのは、脳に損傷があるか、または頭の骨の内側に出血があるかどうか、その出血が脳を圧迫するほどの血腫になるかどうかです。ほんのわずかな出血は自然に吸収されていきますが、中には、三週間以上の経過で血の袋ができて症状がでることもありますので、注意が必要です。
a 意識があるときは、打撲した部分を冷やしながら安静にする。
b 打撲直後から下記のような症状があれば、すぐに医療機関を受診する
。。。《意識障害、激しい頭痛、吐き気、嘔吐、けいれん、耳・鼻出血》

脳震盪認識ツール5 

(⽇本語版作成︓⽇本脳神経外傷学会 スポーツ脳神経外傷検討委員会)

 

 

 

 

《虫さされ等》

本学は、自然環境が豊かなため、虫さされが非常に発生しやすい状況下にあります。虫さされでも特に注意するのは「蜂」によるもので、腫れがひどい、胸が苦しい、冷や汗がでるなどの症状があれば、救急車を呼ぶなど、すぐに医療機関を受診しましょう。

【蜂にさされた時の対処】
*速やかにその場を離れる
巣が近くにある場合、速やかにその場所から離れる!身をかがめるようにして、姿勢を低くして逃げましょう。
逃げる際、手ではらったりするとハチを刺激して危険です。1匹のハチに刺されると毒液(興奮物質)が空中にまき散らされるため、その場に止まっているとさらに多数のハチの攻撃を受けることがあります。~刺された痛みをやわらげるために~怖い蜂のイラスト
1.傷口を良く洗い流す

傷口を流水(水道水など)でよく洗い流しましょう。

刺されたらすぐに毒をしぼり出し、体内に取り込まれる毒をできるだけ少なくしましょう。
市販されている装置(ポイゾンリムーバー)を使うと、うまく吸い出せます。野外活動のさいには携帯しましょう。
2.傷口を冷やす
はれや痛みには、氷のうなどで冷やすのも効果的。
3.薬を使う
はれや痛みがひどいときは、ステロイド軟膏を塗ったり、抗ヒスタミン剤を服用します。

病院で症状を話し、処方してもらいましょう。
処置を施した後、できるだけ速やかに医療機関を受診しましょう
アナフィラキシーショックに注意!
アナフィラキシーのイラスト過去に刺されたことがある場合には、刺されてから15~20分くらい後に、アナフィラキシーショックを起こすことがあります。アナフィラキシーショックとはアレルギー反応が原因の血圧低下で細胞の酸素不足に陥り、生命に係わる状態を惹き起こすことを言います。
症状:全身の熱感、蕁麻疹、吐き気、めまい、喘息、呼吸困難等
アナフィラキシーを起こしたときは、急いで病院を受診することが必要です。ショック症状があるときは足を高くして寝かせます。
※病院(静岡済生会病院(054-285-6171)など)に電話し、できるだけ静かに病院へ連れて行ってもらう、もしくは、救急車(119)を呼ぶ

※全身症状に気をつける(ショック症状や呼吸困難などの症状)
【毒蛇に咬まれた時の対処】

毒蛇(まむし等)にかまれた場合は、かまれた手足を安静に保ち、直ちに医療機関を受診してください。かまれた手足を曲げ伸ばしして動かすと、毒の吸収が早くなってしまいます。

〈マムシ〉
マムシの牙は短くて細い。
チクッとするだけなので、虫さされやとげが刺さったと勘違いする場合も多い

①針で刺したようなあとが1つまたは1cm前後の間隔で2つある。 まれに引っかき傷として残ることもある

②かまれた所がすぐに痛み出す
③歯のあとから出血が止まらない
④かまれた部分が腫れ、焼けるような痛みとともに広がる
⑤リンパ節が腫れる(1~2時間)
⑥かまれた部分が紫色になってくる
⑦血圧降下 視力障害、意識障害
⑧かまれてから2,3日してから尿が出なくなる 血尿が出る

【応急処置】
・安静を保ち、患者を安心させる(数時間経っても血清は有効)
・病院(静岡済生会病院(054-285-6171)など)に電話しできるだけ静かに病院へ連れて行ってもらうもしくは救急車(119)を呼ぶ 119番通報の仕方(救急車を呼ぶ場合)静岡市
※蛇の咬傷を切ったり、口で吸ったりはしない
※蛇の咬傷には冷却療法は施さない
※全身症状に気をつける(ショック症状や呼吸困難などの症状)
*かまれたら、それが毒蛇かどうか、また、マムシかヤマカガシかを確認する。
可能であれば蛇をスマホで撮影しておくとよい。
〈ヤマカガシ〉  

①かまれた所の痛みや腫れはない。
②歯形からの出血が止まらない。
(毒が入ってなければ血は止まる)

③少し時間がたってから頭痛、吐き気、リンパ節の腫れ、歯ぐきからの出血、血尿、全身的な皮下出血や痛み

【注意】
ヤマカガシは無毒だと思っている人が多いかもしれませんが、実際にはかなり強い毒を持っています。ただマムシと違い、簡単に毒を注入できる歯がなく、上あごの奥に長い歯があるだけです。かまれても何ともない事も多く、奥歯でかまれた時だけ毒が入ります。長くかまれているとジワジワと毒が入りため、かまれたらすぐに体からはなすことが大切です。ヤマカガシは毒が入っても痛みはなく、はれもほとんどありません。「たいした事はない」と思っていると少し時間がたってから上記③の症状がでてくるため、少しでもおかしな症状がでてきたら、直ちに病院に行きましょう。現在治療血清も試作されているので、早めに手当てを受けることが大切です。(木更津保健所参考)

 

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