静岡大学 情報学部 情報社会学科

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情報学部周辺の植物(冬2)

正門前の大事な植物を忘れていたので、もう少し書き足すことにします。

1 ナニワイバラ
正門前にある植物です。静岡大学浜松キャンパスでは「関口バラ」という愛称で呼ばれることもあります。このナニワイバラは、本学の前身である旧制浜松高等工業学校の初代校長の関口壮吉先生ゆかりの白バラです。関口先生は「教育は美しい環境で」との考えをお持ちであったとともに、学校と地域の間に塀は作らないとの思いもお持ちでした。そのため、関口先生ご自身で植えられて白バラを生垣とされました。
正門でこの植物がみなさんをお迎えしています。

ナニワイバラの実は赤く、冬まで枝に残ります。ヒヨドリなどの食料となり、野生生物などの命をつなぐ役割を果たします。

2 キョウチクトウ(セイヨウキョウチクトウ)
噴水から情報学部2号館に行く途中にあります。街中で見かける一般的な「キョウチクトウ」はインド原産の系統を指すことが多く、香りが強ければその可能性が高いとのことですが、香りの有無について意識したことはありません。植物学的には非常に近縁であるため、見た目だけで明確に区別することは専門家でも難しいとのことです。

3 ホテイチク(?)
浜松キャンパス東北の空き地に生えています。校庭に竹が生えている大学は少ないのではないでしょうか。ホテイチクにしては背が高いようなので、品種については要検討。

4 ミミズバイ
常緑植物で、安定して育ちます。 晩秋にやや先が細くなった楕円形の黒い果実を枝いっぱいにつけ、メジロやヒヨドリなどの野鳥がたくさん集まってきます。
ミミズバイのようなハイノキ科の植物は、葉にアルミニウムを多く蓄える性質があるため、葉を燃やした灰(灰汁)は、茜(あかね)や紫草(むらさき)で布を染める際の「媒染剤」として欠かせないものとされました。 「植物が土壌中の成分を蓄え、それが染め物という化学反応に利用される」というプロセスは、化学科を擁する浜松キャンパスに適していると言えるかもしれません。

5 アカマツ
日本の二次林(いわゆる里山)を代表する在来樹です。造園樹・防風林・景観木・山林樹として広く利用され、痩せ地でも育ち、日本的景観を象徴する松でもあります。バイク駐輪場そばにあり、人目につくことはありませんが、樹形の美しさは注目に値します。下から見た姿は立派です。

6 ヤマモモ
丈夫な常緑樹で、食べられる果樹をつけ、在来の里山樹木でもあります。葉が密で、日陰を作ります。鮮紅色の丸い実が多数つき、これは常緑樹としては珍しく、視覚的インパクトが強い植物です。昆虫や鳥も集まってきます。ジャムにしても美味しいですが、なかなか加工は面倒ですね。

7 サカキ
サカキはモッコク科(昔はツバキ科とされた)の常緑樹で、光沢のある美しい葉が特徴です。落葉が少なく、整然として葉をつけ、校庭に美しく育ちます。サカキは日陰でも育つ「陰樹」としての性質を持っています。校舎の北側や大きな樹木の下など、光が当たりにくい場所でも健やかに育ちます。

8 ネズミモチ
地味だが初夏に小さな花が咲きます。秋から冬にかけて実をつけ、鳥が集まってくる植物です。生態系に貢献がある植物と言えます。冬でも葉が落ちず、見た目も校庭にふさわしい植物です。

9 オリーブ
情報学部の1号館と2号館の間に植えてあります。果実が実ったところを見たことはないですが、オリーブは果実利用だけでなく、耐久性と象徴性を兼ね備えた公共植栽向きの常緑樹として世界的に使われています。気長に待ちましょう。

情報学部周辺の植物(冬1)

情報学部周辺の植物を見て回りましょう。とはいいつつ、植物に詳しいわけではないので、品種名を間違えていた場合は後日訂正します。

1 ロサ センパヴィエンス(?)(正門附近)
高柳健次郎像のそばにあります。植物品種名同定アプリでは「ロサ センパヴィエンス」と出ました。単純に言えば、「白バラ」です。バラ属の中では珍しい常緑性つるバラとされます。

2 ソテツ(蘇鉄)(正門附近)
正門のロータリーのところにあります。堂々とした大きさです。南国の印象があります。日本三大ソテツとして、能満寺(静岡県榛原郡吉田町)、龍華寺(静岡市清水区)、妙国寺(大阪)の巨大な植栽が有名らしい。

3 サツキ
初夏になるとキャンパスを彩ってくれます。冬でも葉が残り、花の時期以外も役割があるのが実用的です。

4 五葉松
正門から入って右手にあります。静岡大学電子工学研究所創立三十周年記念植樹の木です。

5 椿
キャンパスのそこかしこにありますが、グラウンドそばの椿が美しい。2号館の西側の出口の正面にもあります。
椿は古代から庭園・寺社・茶の湯・文学・工芸に深く関わってきました。日本文化と結びついた象徴的植物(文化植物)と言えます。他の花木が休眠する季節に開花するので、景色が寂しい冬の主役という存在です。多くの花は春に咲きますが、椿は真冬から早春に咲くので、日本文化の中で、「寒さに耐えて咲く」「静寂の中で咲く」「控えめだが力強い」というイメージを生み、「忍耐・気品・生命力」の象徴とされました。

6 クスノキ
噴水そばにあります。立派な樹勢です。奥に情報学部2号館が見えます。非常に丈夫で長生きし、日陰をつくり、香りと防虫性まで持つ万能大木と評されます。独特の爽やかな香りがあり、防虫・防腐効果もあって、昔は防虫剤・薬用・香料に利用されました。木材や周囲が虫害を受けにくいという、実用的な化学特性を持つ珍しい樹木です。

7 ウバメガシ
常緑広葉樹で、図書館そばにあります。「紀州備長炭」の原料として有名だそうです。一年中葉があるので、冬も景観が寂しくならない植物です。葉が密なので、視線遮断性が高く、図書館に向いているかもしれません。

8 ラカンマキ
噴水から南門に行く途中にあります。ウバメガシが「機能重視の防災樹」だとすると、ラカンマキは「景観と実用を両立した万能樹」と言えるかもしれません。植えておけば環境に左右されにくく、寺院・武家屋敷などで多用される植物らしいです。

9 ギンモクセイ
グラウンドそばにあります。香りが良く、丈夫で、管理が楽で、景観を乱さない優等生の常緑花木と評されます。「花+目隠し+常緑」を同時に満たす貴重な樹種と言えます。

10 クロガネモチ
西門附近にあります。冬に赤い実で景観を作れるタフな常緑樹です。葉が落ちないのでコントラストが美しい木です。晩秋から冬にかけて多数の鮮紅色の実をつけ、野鳥にも人気です。名前の「モチ」=「持ち(長持ち)」に通じる縁起木でもあります。

11 メタセコイア
情報学部から西に行くとあります。そばの建物を超えています。世界各地の公園や並木などに植えられています。メタセコイア属は化石植物とされましたが、よく似た植物が中国で生き残っていることが発見されたため、生きている化石とも呼ばれています。

12 イタリアカサマツ(?)
北門そばにあります。樹勢が面白い。強くて乾燥に耐え、遠目で一瞬で分かる個性的な景観樹と言えます。大きな樹冠で広い木陰を作り、夏の遮熱効果が高い木です。種子は食用(松の実・ピニョン)になり、イタリア料理・中華料理・菓子に利用されるそうです。

浜松キャンパスにはほかにもたくさんの植物があります。それは後日、記事にします。

浜松キャンパスの周囲を一周

浜松キャンパスの周囲を一周してみましょう。

東に向いた正門を出ます。反時計回りに一周します。北の方に歩くと、遠鉄バス「静岡大学」バス停があります。そこを通り過ぎます。東北の角は交差点になります。

浜松キャンパスには講義棟が北側にかつて置かれていました。そのため、東北の隅に校門が設置されていました。今では使われていませんが、保存してあります。

旧門を過ぎて左折してキャンパス北側を歩きます。「浜松」の名にふさわしく、大学周辺には多数の松が植えられています。

こちらが北門。そばには静岡大学弓道場があり、日々、練習に励んでいます。

しばらく歩いて左折。知る人ぞ知る「西門」もあります。ただし、歩行者のみ通過できます。

西門附近は閑静な住宅街になっており、このあたりのアパートに住む学生も多いです。静岡大学浜松キャンパスは文教地区にあり、落ち着いた地域です。

ぐるっと回って、キャンパス南口。近くにはドラッグストア、コンビニなどがあります。

南門附近には自転車専用入口もあります。


近隣のアパートから自転車で通う学生はたくさんいます。

浜松キャンパスの南東の角を左に回ります。遠鉄バス「六間坂上」バス停があります。
少し行くと交番もあります。

北にバス停ひとつぶん歩けば、正門に戻ります。

 

大学の北側には「和地山公園」があり、各種団体が利用しています。土日は野球大会・ソフトボール大会なども開催されています。

和地山公園の奥には「浜松市立城北図書館」があります。豊富な蔵書を誇っており、閲覧室も充実しています。

市立図書館なので、郷土資料や読み物などが充実しています。また、「おうだんくんサーチ」を使って、静岡県内の公立図書館の蔵書を検索し、手続きを経てお借りすることもできます。大学附属図書館にもILL(図書館間相互貸借システム)があり、全国の大学図書館の文献を手続きを経て利用できますから、浜松市立図書館も加えれば、利用できる文献はほぼ無限です。
ドラッグストア、スーパーマーケット、コンビニなどが徒歩圏内に複数あります。

 

 

情報学部2号館

情報学部2号館に入ってみましょう。

中にはたくさんの研究室・ゼミ室・学生室があり、日々、活用されています。どの研究室(ゼミ)にも学生の居室があり、ゼミの準備をそこですることができます。大小さまざまな学生居室があります。


 

学生居室の中には過去の卒業研究がアーカイブとして保存してあるところもあります。手続きを経て閲覧することもできます。

窓からは南アルプスも一望できます。天候がいいときは、富士山や御嶽山も見えます。

浜松市は晴天率が高く、比較的温暖です。冬場は風が強いこともありますが、降雪はほとんどありません。
大学の近くには総合病院「聖隷浜松病院」もあり、安心です。

西の窓からは遠く愛知県と靜岡県の県境にまたがる湖西連峰も見えます。

南の窓からは遠く太平洋が見えます。水平線には航行する貨物船などが見えます。浜松キャンパスは海抜35メートルです。

浜松駅周辺も見えます。

情報学部2号館には、学生居室以外に、各階に多数の机と椅子が置かれ、自由に勉強ができます。
時々、工学部の学生も情報学部2号館にきて勉強しているくらい、勉強する場所があります。




印刷機もあり、指定された数量だけ印刷することができます。

 

情報学部散策

静岡大学浜松キャンパス(情報学部・工学部)には浜松駅からのバス路線があり、キャンパスの東南かど附近(「六間坂上(ろっけんさかうえ)」)と正門附近(「静岡大学」)の2箇所で停車します。

情報学部の校舎に近いのは「静岡大学」バス停です。同じ浜松キャンパスにある工学部でも、受験時は正門から入構する都合上、「六間坂上」ではなく「静岡大学」で下車したほうがいいでしょう。
なお、この「静岡大学」バス停からは、2026年1月現在、高速バス「新宿・東京ディズニーランド線」(夜行便)も運行中です。

浜松駅までバスや自転車で15分くらいです。授業終了後、駅周辺でアルバイトをする学生も多数います。

浜松駅から市内各地を結ぶバスの多くは静岡大学を通るので、多くの本数があります。バスの時刻を記憶して利用するひとはいません。
遠方から静岡大学情報学部・工学部を受験しに来るかたは、ほとんど浜松駅周辺に宿泊し、そこから路線バスで浜松キャンパスにやってきます。

 

正門附近から見た浜松キャンパスです。

浜松キャンパスは歴史が長く、多くの木々が植えられています。
四季折々に木々がキャンパスを彩ってくれます。
中でもケヤキが多数植えられており、初夏の若葉や冬のイルミネーションはキャンパスを美しく彩ってくれます。

北門附近のケヤキは特に樹勢がよく、美しい姿です。

建物よりも高くなったメタセコイアもあります。

さまざまな松も植えられています。

浜松キャンパス中央部に噴水があります。

噴水そばにはモニュメントが置かれ、学生の成長を見守っています。

静岡大学浜松キャンパスと言えば、高柳健次郎さんでしょう。「日本のテレビの父」と呼ばれました。校内に銅像と記念碑が設置してあります。その偉業を受け継ぎ、静岡大学工学部と情報学部には関連研究やメディア研究のスタッフが多数います。

キャンパス内には学生食堂が2箇所にあり、学生の胃袋を満たしています。

ATMも学内に2箇所あります。学外に出ずにお金の出し入れができます。

サークル活動も活発で、掲示板を通じた勧誘もあります。

キャンパスの南東には謎の庭園もあります。

学内には工学部機械工学科で使用する機器類を屋外に展示しています。

キャンパス内に、体育館や運動場、テニスコートもあります。


噴水の北側(木の向こう)に見えるのが情報学部2号館です。正門から来たら、噴水のところを右に曲がりましょう。突き当りが情報学部2号館です。

では、情報学部2号館に入ってみましょう。

2025年度博物館実習:本企画展『結び −−時の流れ・人の姿―』(会期:2026/01/06~01/27)

開催目的:

過ぎたる2025年は戦後80年を迎えました。ここ浜松市は過去に「浜松大空襲」に見舞われており、本学の浜松キャンパスも、戦争の記憶を各地に残しています。

2025年度博物館実習では、これを機に歴史を振り返り、未来へ知識と思いを受けついでいこうという目的から、浜松キャンパスにおける戦後80年の歴史を改めて調査し、展示を企画いたしました。

 

開催概要:

本企画展『結び −−時の流れ・人の姿―』(会期:2026/01/06~01/27)は、「時間」と「人」の2つの側面から、戦争時代を生きた浜松市の学生たちの姿、浜松キャンパスという場所の記憶を取り上げています。


入口

 

第一章:

第一章は、「時の流れ」。現代の私たちにも身近な「入試問題」や「期末試験問題」の資料を紹介しています。


第1章入口

 


第1章展示 入試問題・期末試験問題(出典:個人蔵)

 

第一章・見どころ:

見どころは、昭和19年の入試問題です。終戦直前の入試問題ですが、「戦争での実戦」を想定した問題が並んでいます。今私たちの身近にある同じものであっても、そこに込められた人々や社会の想いが異なることを体感できるような展示作りを工夫しました。

左右に開いたパノラマ写真のコーナーでは、昔と今のキャンパスの姿を見比べながら、自分自身の目線で歴史を振り返ることができます。


第2章入口

 

第二章:

次は「人の姿」、この土地で築かれた人々の営みをテーマに展示しています。前年度から新たに調査し、旧日本軍が使用していた道具や弾薬箱が見つかりました。実物の展示によって、知識が現実として目の前に迫ってくるのではないでしょうか。


第2章展示 弾薬箱(出典:静岡大学工学部蔵)

 


第2章展示 リベット打ちの鉄骨(出典:静岡大学工学部蔵)


第二章・見どころ:

今回は、資料集めから展示照明の配置まで幅広い作業を学生がおこないました。展示資料が適切に見える明るさや展示の順番、説明文などから皆さまにより深くメッセージを伝えられるよう工夫を凝らしております。実物資料との静かな対話から感じられるものがあるのではないでしょうか。


作業風景①

 


作業風景②

 

まとめ:

今回の調査と展示により、この場所に通っていた若者たちの懸命に生きる姿と、未来へ向けて記録を残すことによる平和への願いが見えてきました。実習を通して我々実習生も、静岡大学に通う学生としてともに知り、これからの学校の在り方を考えていこうと思います。

本企画展は2026年1月27日まで図書館1階ギャラリーにて開催中です。皆さまによるたくさんのご来場を心よりお待ちしています。ご来場のご感想・ご意見も入口のノートに募集しています。

 

ご協力いただいた方々へ:

今回の調査では博物館学芸員実習担当の村野先生、資料をご提供いただいた浜松工業会の方々、展示スペースをお貸ししていただいた図書館のご担当者様をはじめとし、沢山の方にご協力を賜りました。皆様へのお礼をこの場を借りて申し上げます。

2025年度博物館学芸員実習生

鈴木康太
谷口心海

藤岡伸明研究室

研究室の概要

藤岡研究室では、産業と労働の変化について研究しています。情報化とグローバル化の影響を中心としながら、少子高齢化、産業構造の変化、文化・意識の変化、そして浜松の地域特性といった多様な要因が、働き方と働く場にもたらす影響を明らかにしたいと考えています。

具体的には、移民・外国人労働者、日本人の海外就労、テレワーク、AIと雇用・労働、スマート農業、プロスポーツチームと産業・コミュニティなどについて幅広く研究しています。

また最近は、ドローン(無人航空機)に関する研究と実践に力を入れています。天竜川水域ドローン航路の現地調査や、浜松市内のドローン無人ヘリコプター製造メーカーの調査を通じて、新しい技術が地域の産業・コミュニティに及ぼす影響を考察しています。さらに、子ども向けのドローン体験会やプログラミング教室を開催することによって、地域の子どもたちに新しい技術に触れる機会や文系・理系の枠を越えた学びのきっかけを提供しています。


小学生向けドローン教室の様子(飛んでいるドローンを見つけてください)

 


ブラジル人学校ドローン教室

 

 

 

大学生活を振り返って(Aさん)

■授業での学び

情報社会学科では、コミュニケーションやメディア、社会調査、ジェンダー論、都市論、公共圏や地域政策、情報社会の思想、情報社会の倫理・法律など授業を受講し、社会学、地理学、メディア学、文化人類学、言語学、法学といった多彩な分野について学びました。
入学前はメディアや情報社会に強い関心を持っていましたが、幅広い学問領域に触れることで、当初はあまり関心のなかった分野についても理解を深め、教養を広げることができました。

とくにフィールドリサーチの授業では、浜松市内の複数の事業所を訪問し、インタビュー調査を実施しました。アポイントの取り方から、インタビュー時のマナー、調査票の作成、結果の分析、調査内容の報告までを一連の流れとして実践的に学び、この経験は卒業研究で大いに活かすことができました。また、卒業時には社会調査士資格を取得しました。

授業以外にもさまざまな活動に参加しました。以下では、大学祭実行委員会、情報学部Web制作チーム、珈琲研究会、ガバナンス研究会、りんごラジオでの活動について紹介します。

■課外活動など

1.大学祭実行委員会での活動
大学1~2年生では、大学祭実行委員会の活動に特に力を入れて取り組みました。大学祭開催に向けた準備や大学との調整や交渉を行いました。
大学祭当日はテクノフェスタ(学園祭と同時開催の研究紹介企画)や各学部での保護者向けの催しものなど多数のイベントが行われるため調整が不可欠です。学生支援課のサポートのもと関係各所との調整や交渉を行ったことは非常に大きな学びとなりました。

また大規模行事を学生主体で作り上げた達成感は、何ものにも代えがたいものでした。大学祭実行委員会で出会った友人や先輩、後輩たちとは今でも毎年大学祭の時に飲み会を開催して顔を合わせています。

当時の大学祭委員は2年生までが活動のメインで、3年生以降は引退した先輩として後輩たちをサポートする体制でした。引退後も大学祭への思いは強く、卒業まで助言やサポートを続けていました(現役生の妨げにならないよう心がけていましたが、当時は少し煩わしい先輩に映っていたかもしれません笑)。

卒業論文では大学祭について研究し、戦後の大学祭とその背景にある社会状況や若者文化を外観し、進化する情報社会と若者文化から現代と未来の大学祭について考察しました。
また6校の大学祭実行委員会にインタビュー調査を行い、全国の大学祭の実態や学生文化の多様性について明らかにすることができました。

2.情報学部Web制作チームでの活動
通称「学部Web(がくぶうぇぶ)」と呼ばれており、情報学部公認の学生団体で行事や研究室紹介等の動画コンテンツを作成していました。一部、杉山岳弘研究室のサポートを受けながらも、企画・取材交渉・撮影・編集までを基本的に学生主体で行っていました。
学校行事を取材することも多く、リポートや行事参加者へのインタビューは、いつもドキドキしていました。

講義で学んだ取材時の注意点や編集による印象の違いといった理論を学部Webで実践することで理解を深めることもありました。学部Webでの活動は、メディア関連科目の学びをより深めてくれる貴重な経験でした。(残念ながら学部Webは現在活動をしていないと聞いています。)

3.珈琲研究会とガバナンス研究会での活動


3年生後期からは吉田寛研究室に所属しました。吉田研のゼミ室でもあるガバナンス演習室は、自主ゼミの「ガバナンス研究会」と「珈琲研究会」の活動拠点でもあるため、自然と活動に参加するようになりました。


珈琲研究会では、情報学部棟内での不定期のカフェ開催やメンバーたちとの珈琲の飲み比べ、浜松市内のカフェを訪問するなどの活動を行いました。それまでコーヒーがあまり得意ではありませんでしたが、活動を通じて珈琲の魅力を知り新たな楽しみを見つけることができました。

不定期のカフェ開催は、18世紀ヨーロッパで市民文化を醸成した「カフェ」や「コーヒーハウス」に倣っており、情報学部内に公共的な交流空間をつくることが目的の1つでありました。これも講義で学んだ公共圏やコミュニケーション論の実践的な学びの場でもありました。


ガバナンス研究会(通称「ガバ研(がばけん)」)では、個性的なメンバーによる多様な発表やディスカッションを通じて視野を広げることが出来ました。
またメンバーとは、ガバナンス演習室で映画を鑑賞したり、鍋やバーベキューを楽しんだり、吉田先生に誘われて佐鳴湖に花火を見に行ったりと楽しく有意義な時間を過ごしました。

4.りんごラジオでの活動
ガバナンス研究会は、東日本大震災以降、宮城県亘理(わたり)郡山元町と長期的に関わってきました。研究室配属後に吉田先生に連れられて山元町を訪れた際に「臨時災害FM放送局りんごラジオ」の存在を知りました。大学4年生の夏休みを利用し、活動に参加させていただきました。
夏休みが終わる頃に、りんごラジオの活動は残り半年であることを知り、最後までお手伝いをしたいと思い、合計9ヶ月程活動に参加させてもらいました。高校生時代放送部に所属していた経験を活かし、拙いながらもいくつかアナウンス業務も任せていただきました。

私が活動のお手伝いに入ったタイミングは震災から6年が経過し、道路や建物の多くは復旧していましたが、避難や震災前とは別の場所への住宅再建によってそれまでの人々のつながりが変化しており、地域コミュニティの再建などのソフト面での課題がありました。りんごラジオはどんな小さな出来事も町のニュースとして取り上げ、町民同士を緩やかにつなぐ役割を果たしていました。りんごラジオの存在は町民の新しい繋がりを作る存在になっていると感じました。
また町議会開会中は議会の様子を配信し、議場に来ることが出来ない町民に行政情報を届ける役割も担っていました。

取材を通じて、震災当時の辛い経験を伺う場面もあり、言葉に詰まることもありましたが、災害後の地域や公共性メディアの意義を現場で実感する貴重な学びとなりました。

多分野にわたる授業で培った幅広い視野と、フィールドリサーチや卒業研究を通して身につけた調査・分析の姿勢は、物事を一面的に捉えるのではなく、その背景や構造を意識して考える力へとつながりました。また、大学祭実行委員会や学部Web、ガバナンス研究会、珈琲研究会での活動を通じて、立場や価値観の異なる人々と協働し、調整や対話を重ねながら物事を進める難しさと重要性を学びました。

さらに、りんごラジオや山元町での経験は、仕事や日常生活の中で、社会との関わりの中にある自分の役割や在り方を考え続けるための確かな土台となっています。
こうした貴重な経験を重ねることができたのは、共に学び、一緒に活動した仲間や、温かくご指導くださった教職員の方々、そして地域の方の支えがあってこそであり、改めて深く感謝しています。大学生活を通じて出会った友人、先輩、後輩、教職員、山元町の方々とは今も交流が続いており、そのつながりこそが、私にとって人生の大きな財産であると感じています。

 

杉山岳弘研究室

杉山研究室は、コミュニケーション分析と情報デザインの研究室です。フィールドに赴いて会話等の情報を収集し、情報の流れを記述してパターンを抽出し、パターンが駆動するように関係するコンテンツをデザインします。

杉山研_集合写真

具体的には、地域情報資源のコンテンツ化、観光コンテンツの分析と開発、Webデザイン、映像制作など、コンテンツを中心に幅広く研究活動しています。

最近は、地域の情報資源のコンテンツ化に力を入れています。浜松市天竜区水窪町の民俗芸能の「西浦の田楽」のデジタルアーカイブ化、三ヶ日町の観光活性化に関する調査研究(ヤマハ発動機との共同研究)、浜松・浜名湖ツーリズムビューローの観光データに関する分析と活用に力を入れています。

西浦の田楽の撮影

フィールドワーク_飯田市美術博物館

また、プロジェクト型の専門科目である先端情報学実習では、楽器博物館と連携して、楽器をVR空間で演奏できるようにするシステムの開発や、舘山寺の観光活性化事業などを進めています。

 

担当科目:

担当科目は、メディア関係の「Webデザイン」と「メディア制作演習」、数理データサイエンス関係の「データとプログラミング」です。また、教養科目として「地域社会と情報」や「数学の世界」もやっています。

Webデザイン」では、「Web」を制作する上流工程を中心に、企画・設計・実装までを通して行います。特に、企画ではターゲットやゴールを考えるコンセプトデザインというのをしっかり考えた上で、Webサイトの設計をしていきます。後半は、本格的なプロジェクト型のWeb制作に入り、企画は自由で、受講生らは実装の大変さを味わいながら、楽しく制作し、毎年さまざまなWebサイトが誕生します。

メディア制作演習」では、情報を発信する立場からメディアを学ぶ演習で、発信者になって、テーマに沿ってコンテンツを制作して、情報発信を行って行きます。特に、4回目から、映像班・雑誌班・創作班に分かれてそれぞれ制作をしていきます。

杉山は映像班を担当していて、企画、構成・絵コンテ、撮影、編集・MA、配信という流れで、一通り演習を行います。最後は、全班全員で集まって、公開授業として最終発表会を行い、他の班のすごさに驚きながら、自分たちも頑張った成果を自慢げに発表をしていきます。

メディア制作演習_集中講義

 

杉山研究室の卒業研究:

メディアに関することならなんでも研究テーマにしてしまう学生さん達のおかげで、本当に多種多様なテーマが生まれています。このリストに過去の卒業研究を見ることができます。

ちょっと変わった卒業研究として、フォントに関する研究を紹介します。観光地に合ったフォントがあるはずだ、という仮説のもと、観光地とフォントの印象評価をそれぞれ実施して、その類似度から合ったフォントを見つけるという実験をしました。
観光地に適したフォントに関する調査 -京都・横浜・名古屋・浜松・福井・岐阜羽島-
この研究は観光情報学会の第28回研究発表会で発表して、研究会優秀賞を受賞しました!

もうひとつ、ちょっと変わった卒業制作を紹介します。情報社会学科では、卒業研究だけでなく、卒業制作というのもあります。紹介するのは、
人の魅力を紹介する「魅力発見!三ヶ日似顔絵イラストマップ」の制作
です。三ヶ日の人を好きすぎて、地域活性化に地図を作りたいという思いで、似顔絵イラストマップを制作しています。観光協会の会議に何度も出席して、20人以上にインタビューして、予算を獲得して、印刷して、配布までする、とてもパワフルな卒業制作でした。

三ヶ日似顔絵マップ_B3_表紙

三ヶ日似顔絵マップ_B3_裏_地図面

杉山研究室の自主ゼミ:

杉山研では、個人の興味に応じて、自発的に自主ゼミを行っており、去年は「ノンデザイナーズ・デザインブック」、今年は「失敗の科学」と「統計学入門」を行いました。最初はそんなに興味なくても参加しているうちに、勉強になっているように思います。

卒業研究合宿:

毎年夏に研究室の卒業生である目白大学メディア学部の西尾研究室と合同で合宿を行っています。総勢、50人近く集まる合宿で、合宿係も大変ですが、卒研発表会では、思いも寄らない多様な質問やコメントをもらい、本当に有意義な合宿を行っています。もちろん、観光もあり、毎年学生達が楽しみにしています。

合同合宿の様子_グループワーク

 

合同合宿_観光_大涌谷

 

 

 

吉田寛研究室

(この記事で使われた画像は吉田先生にご提供いただいたものです。個人が特定されないよう配慮しましたが、不都合等がありましたらご連絡ください)

吉田研究室は、これまでの人間の思想・考えかたがどういうふうに変化しているか、を探求しています。情報学部に所属しているので、特に情報機器やそれを使った発信について考えています。

たとえば、人工知能の登場で人間に対する考え方か、知識が変わろうとしているか、今後の人間社会がどういう方向に進んでいくのか、が考察の対象です。

インスタグラムやX(旧Twitter)などのようなSNSのなかに、思想や考え方がどのように入り込み、広がっているか、について考えています。SNSの分析も吉田寛研究室の研究の範囲です。

・吉田先生の担当科目
具体的には「情報社会思想」という科目を担当しています。そこでは、情報社会を作ってきた技術者が持っていた思想はどういうものかを最初に検討しています。また、情報社会の一面であるかもしれない「監視社会」について考えています。

そもそも「監視」とは何か、ITが作る理想像はどのようなものかを踏まえ、ロボットと共存する社会、について互いに意見を交わしながら、考えていきます。

一方的に担当教員が話すのではなく、受講生の意見を汲み取りながらこの授業なりの結論にたどり着こうと思っています。

夕方の授業(16:05-17:35)なので、高校生(1~3年の全学年)にも公開されています。高校生が参加していたこともありました。この科目は「高大連携科目」と呼ばれ、近隣の高校と協定を結んで受講してもらっています。(浜松の高校生で、この科目を受講したい人は、学校の先生に相談してみてください)

思想と芸術」という科目も担当しています。
高校の倫理社会と違って、昔の哲学者のことばではなく、自分の問題として考察しています。

「夢と現実を区別できるか」「言葉で言いたいことを伝えられるか」などのほか、アニメ作品も取り上げるなど、具体例を挙げて、受講生全員と対話しながら、それぞれの考えに到達することを求めています。

PBL」も担当しています。「PBL」とは、「Project Based Learning」や「Problem Based Learning」などの略称とされています。

一般に、「課題解決型学習」や「問題解決型学習」「プロジェクト型学習」などと訳されています。この科目は、1年生の必修科目で、情報学部で学んでいく上で必要なスキルや態度を学ぶことになっています。

この授業では、グループワークを通して、グループを通して一人では到達できないところまで到達するセンスを養います。多くの学生は、この授業で学ぶことによって、学問に主体的に立ち向かう楽しみが得られます。

・吉田研究室の過去の卒業研究
毎年たくさんの卒業研究が吉田研究室では提出されますが、そのなかでもユニークな卒業研究を2つご紹介しましょう。

1つ目は、「死者AIが許される条件」です。
具体的なテーマは「死者AIが許される条件にどのようなものがあるか」というものです。この卒業研究を学生が取り組もうとした背景は生成AIの普及が出発点です。生成AI によって表情や態度、話す内容が、他人によって「再生」する時代になっているという点です。

あなたが会ったこともない、明治初め頃の遠い先祖が白黒写真のなかから「よみがえ」って、カラー動画の人物としてあなたに微笑みかけ、親しく言葉を発したら、あなたの心にはこみ上げてくる感情がきっとあるでしょう。

では、あなたがかつて一緒に暮らし、まだ記憶にある故人の画像に手を加え、他人の意図のもとに動かし、勝手な内容をしゃべらせたら、あなたはどう思いますか。

あるいは、子供の頃に飼っていたペットが古い写真の中から「よみがえ」り、あなたを見つめながら近づいてくる動画はどうでしょうか。

この卒業研究では、その点を踏まえ、故人を「人工知能」で「再現」することがどのような場合に許され、どのような場合に許されないかを検討しました。

本人の思い、家族の思い、第三者の思いの優先順位をどうつけるか、プライバシーがどこまで存在するか、人権・尊厳がどこまで尊重されるか—-その点を意識し、この論文は書かれました。

2つ目の卒業研究は、「サードプレイスにおける社会志向と個人志向」です。「サードプレイス」とは、自分が所属する社会、コミュニティにおいて、自宅(ファーストプレイス)とも学校や職場(セカンドプレイス)とも異なり、そこから隔離された、自分にとって心地のよい時間を過ごせる第三の居場所(サードプレイス)のことを指します。

この卒業研究では、大学生にとって、学校でも自宅でもない居場所を活用していくかという問題に取り組みました。

なぜ「サードプレイス」が求められるかというと、自宅でも学校でも、何らかの「役割」が自分に求められる結果、自分はいつも求められる役割を演じることになってしまいます。「それって本当の自分と言えるのか」という疑問がこの論文の出発点です。

では、どうすれば役割を演じないで、本来の自分にたどり着けるか。
そういう場所を大切にすることにどういう意義があるか。
サードプレイスを活用することでどのような可能性を見いだせるのか。

この学生は休学して国内の島に行き、そこで「島留学」を経験して、その経験を卒業研究の基礎としました。この学生は島で、自分でいられる場所をどう見つけ、自分を拡張し、社会との交流を活かしながら生きていく実践を行い、その経験を思索の対象としました。

その結果、社会の中でことさらに自分を作らないで、本来に近い自分を広げていく試み、自然のままのこころを抱いて自分を肯定して生きる道を考察し、論文にしました。

単に自分自身の経験だけに依拠するのではなく、カフェや広場の責任者などにインタビューして、多方面から考察し、自分の経験だけでなく、調査と理論も含めた内容を持つ優れた論文となりました。

・吉田研究室の自主ゼミ(授業外の自主的な研究会)
吉田研究室内には、珈琲研究会があります。実態は、実は吉田先生もすべて把握していないという、学生主体の自由な研究会です。時間の拘束も金銭的負担もありません。

コアメンバーが5人で、時々参加する人もいれると、15人くらいです。情報学部だけではく、工学部の学生もいます。2013年から続いているので、もう10年以上活動していることになります。

生まれたきっかけは、静岡大学図書館浜松分館でカフェを吉田研の学生が提供したことです。それ以降、ずっと継続しています。会費等はなく、カンパで運営しているのも特徴の一つです。コーヒー豆も機器もすべてカンパで購入しています。

この研究会は、大学の諸行事に呼ばれてカフェを提供することもあります。また、学内で月に一度くらいのペースでカフェコーナーを作って、皆さんに美味しいコーヒーを提供しています。

この研究会はまず、美味しいコーヒーの淹れ方を研究しています。豆の選び方に始まり、その豆をどう扱ったら美味しくなるか、地道に研究しています。理系のひとはデータを活用しつつ、特に淹れ方にこだわっているなど、普段どういう点に意識をおいているかという生態に差が生まれます。


コーヒーを単に飲み物を提供するだけでなく、カフェを起点にして、教員・職員・学生がどうコミュニケーションを作れるか、についても研究しているのが特徴です。

物質としてのコーヒーと、文化としてのコーヒーの両面を考えています。浜松キャンパスには多くの学科があり、多様な考えを持ったひとが集まっています。その人たちが「カフェ」という場所で集まります。

その人たちの中には、研究対象、考え方、生活スタイルなどの共通点や相違点があります。そういう人たちがそこでどのような刺激を受け、あるいは、多様性を認識するのか、を経験し、実践につなげていくかの試みの場所でもあります。

吉田研究室にはもう一つ、別の自主ゼミがあります。
ガバナンス研究会」がそれで、通称、「ガバ研」です。
ガバナンスとは、「統治」「統制」「管理」を意味する言葉ですが、ここでは広く考えて、思考や意思決定などの面で、ものごとを決めていくあらゆるプロセスを指します。ですので、テーマはさまざまです。各自が自由なテーマを自分で作り、意見交換する場として活動しています。

ここでの成果をどう活用するかも自由です。もちろん、卒業研究につなげていくことも可能です。

この研究会では、まず、知識や関心の幅を深めることに主眼を置いています。素材としては本を輪読することもありますし、SF映画を視聴して語り合うこともあります。

・卒業研究合宿
山梨の富士五湖で行うことが通例です。この日までに卒業研究の準備をし、論文構想について発表し、意見交換をします。
OBOGも参加するので、全部で20人くらいになります。
卒業研究をすでに経験した先輩から助言をもらえるので、実践的な場になります。