研究の仕事

主な研究に関わる仕事を紹介します。研究業績の詳細なリストはresearchmapのページをご覧ください。

環境社会学事典(2023年・丸善出版)

富田は編集委員(第8章担当)として全体の編集に関与したほか、2つの中項目(見開き2ページ分の分量)の執筆(「自然再生による地域再生」・「市民参加型調査」)を行いました。環境社会学会30周年を記念して発刊されており、これま…

Miyauchi, Taisuke & Mayumi Fukunaga eds. Adaptive Participatory Environmental Governance in Japan (2022年・Springer)

富田は第12章の「 Process of Making Use of Narratives to Actualize Local Knowledge for Effective and Appropriate Appli…

絵本・映像絵本『むかしのみずべは』(2022年)

福井県美浜町・若狭町で富田も参画して行われた『昔の水辺の風景画』募集で集まった絵を使った絵本が総合地球環境学研究所の研究成果として発行されました。これまで集まった絵は『みんなの三方五湖マップ』で公開され、富田もその内容を…

富田 涼都ほか「自然に対する多様な価値づけについての空間明示的な調査手法と成果の活用についての可能性と課題:福井県三方五湖における「昔の水辺の風景画」募集活動の検討から」(2020年・『野生生物と社会』所収)

富田が2009年より関わっている福井県三方五湖の『「昔の水辺の風景画」募集』の取り組みや内容について分析し、自然に対する多様な価値づけの調査手法の論文を、現地のNGOである「ハスプロジェクト推進協議会」と、生態学者の吉田…

生物多様性の保全をめぐる科学技術コミュニケーションのあり方(2018年・『日本生態学会誌』所収)

従来型の「脱・欠如モデル」的な科学技術コミュニケーションのあり方について、自然再生事業の事例から問題設定自体を問い直す可能性を含めた「聴く」という行為を基軸とした新しい科学技術コミュニケーションについて明らかにした論文で…

宮内泰介編『どうしたら環境保全はうまくいくのか』(2017年・新泉社)

富田は第10章「どうすれば自然に対する多様な価値を環境保全に活かせるのか:宮崎県綾町の「人と自然のふれあい調査」にみる地域固有の価値の掘り起こしが環境保全に果たす役割」を執筆しました。2013年の『なぜ環境保全はうまくい…

野生生物と社会の関係における多様な価値を踏まえた環境ガバナンスへの課題―霞ヶ浦の自然再生事業を事例として(2014年・『野生生物と社会』所収)

自然再生事業が、合意形成プロセスにおいて多様な価値に直面した事例を取り上げて、そこで生じる問題について考察し、野生生物と社会をめぐる環境ガバナンスのあり方や社会科学的な調査研究の有効性を明らかにした論文です。 この論文は…

富田涼都『自然再生の環境倫理』(2014年・昭和堂)

富田の単著です。「望ましい自然再生はどのようなものだろうか?」という問いに対して、茨城県霞ヶ浦や佐賀県アザメの瀬の自然再生事業の事例研究を行い、生態系サービスを切り口に、復元(Restoration)ではなく、<再生>(…

宮内泰介編『なぜ環境保全はうまくいかないのか』(2013年・新泉社)

富田は第一章の「なぜ順応的管理はうまくいかないのか:自然再生事業における順応的管理の「失敗」から考える」を執筆しました。順応的管理の教訓を踏まえた「順応的ガバナンス」について考える学術的契機となった本です。 出版社による…

ウェブGIS『みんなの三方五湖マップ』(2012年~)

福井県美浜町・若狭町の小学校で富田も企画に参画して実施している『昔の水辺の風景画』募集。『みんなの三方五湖マップ』において、集まった子どもたちの風景画を地図上で表示し、その絵やエビソード、時代などの情報を見ることができま…

自然環境に対する協働における「一時的な同意」の可能性―アザメの瀬自然再生事業を例に(2010年・『環境社会学研究』所収)

佐賀県唐津市アザメの瀬の事例研究から従来の合意形成モデルではない「一時的な合意」によってむしろ多様な主体が協働し、自然環境に順応的に対処することが容易になることを明らかにし、合意形成プロセスについての考察を行った論文です…

人と自然のふれあい調査はんどぶっく(2010年・日本自然保護協会)

日本自然保護協会において行われた「人と自然のふれあい」に関する市民参加型調査の手法開発の委員会の成果をまとめた実務者向けハンドブックです。富田も委員として参加しました。 日本自然保護協会による紹介はこちら。

順応的管理の課題と「問題」のフレーミング―霞ヶ浦の自然再生事業を事例として(2008年・『科学技術社会論研究』所収)

順応的管理における問題設定のフレーミングに着目して、いくらモニタリングを繰り返しても事業が「的外れ」のまま修正されない問題の原因を明らかにし、問題の設定プロセスを含めた再帰的な社会的検証が必要であることを提案した論文です…