Stereoselective synthesis of highly functionalized (Z)-chloroalkene dipeptide isosteres containing an α,α-disubstituted amino acid

Stereoselective synthesis of highly functionalized (Z)-chloroalkene dipeptide isosteres containing an α,α-disubstituted amino acid

Yuki Kodama, Saki Imai, Junko Fujimoto, Kohei Sato, Nobuyuki Mase and Tetsuo NARUMI

Chem. Commun., 2021, 57, 6915-6918.

Described here is the first stereoselective synthesis of highly functionalized chloroalkene dipeptide isosteres containing an α,α-disubstituted amino acid (ααAA). This synthesis requires the construction of a quaternary carbon center, and this challenge was achieved by the Aza-Darzens condensation of ketimine with α,α-dichloroenolate, producing 2-chloroaziridines with quaternary carbon centers including spirocyclic motifs, which are valuable for the previously elusive synthesis of various ααAA-containing chloroalkene isosteres.

β,γ-trans-selective γ-butyrolactone formation via homoenolate cross-annulation of enals and aldehydes catalyzed by sterically hindered N-heterocyclic carbene

β,γ-trans-selective γ-butyrolactone formation via homoenolate cross-annulation of enals and aldehydes catalyzed by sterically hindered N-heterocyclic carbene

Ryuji Kyan, Yuya Kitagawa, Ryuji Ide, Kohei Sato, Nobuyuki Mase, Tetsuo Narumi

Tetrahedron, 2021, 91, 1321

Highly sterically hindered N-heterocyclic carbenes (NHCs), can be readily prepared from the corresponding anilines, and serve as organocatalysts in NHC-catalyzed homoenolate cross-annulation of α,β-enals and aryl aldehydes. This catalysis enables the convergent construction of β,γ-trans-disubstituted γ-butyrolactones that are an important class of molecules in synthetic and medicinal chemistry. The steric features of N-aryl substituents contribute to the selectivity and electronic ones affected the efficiency of this reaction, which proceeds with high diastereoselectivity and affords a variety of β,γ-diaryl-γ-butyrolactones in up to 91% yield with up to 1:99 dr.

【学生優秀発表賞(ポスター発表の部)受賞】日本薬学会第138年会

2018年3月25−28日に石川県金沢市で開催された日本薬学会第138年会で、当研究室の加藤由奈さんが学生優秀発表賞(ポスター発表の部)を受賞しました。本研究は、本学理学部化学科・大吉崇文准教授との共同研究によるものです。

演題番号:27PA-am117S
タイトル:クロロアルケン型ペプチド結合等価体のグアニン四重鎖結合性ペプチドへの応用
演者:加藤由奈, 大吉崇文, 佐藤浩平, 間瀬暢之, 鳴海哲夫

本ポスターにお越しいただき、たくさんのディスカッションをいただきありがとうございました!

 

日本薬学会第138年会(金沢):一般シンポジウム

日本薬学会第138年会(金沢)の一般シンポジウムでシンポジストならびにオーガナイザーを務めさせていただきました。

昨年のこの時期にシンポジウム「抗ウイルス感染症研究のフロンティア」のオーガナイザー(金沢大学・吉田栄人先生と共同)についてお話をいただき、6月ごろシンポジウム「薬学における生命指向型化学」でシンポジストのお話をいただきました。薬学会の二つの一般シンポジウムで、シンポジストとオーガナイザーをできることは滅多にないと思い、いの一番でやらせていただくことをご連絡させていただきましたが、この時から少し嫌な予感はしていました。

シンポジウムが無事に採択され、日程がオープンになると予感的中。まさかの担当する二つのシンポジウムが最終日の3月28日に重なりました。
まず、13時10分からは、東京薬科大学・谷口先生と名古屋市立大学・川口先生がオーガナイザーを務めるシンポジウム「薬学における生命指向型化学」では、光を最大限利活用した最先端ケミカルバイオロジー研究ということで、我々が最近開発したキノリニウム型光感受性保護基に関して発表させていただきました。分子設計から開発の経緯、最近の神経細胞への応用(生理研・吉村由美子先生との共同研究)、そして一部では好評をいただいたハム実験について発表させていただきました(気合を入れて内容を盛り込みすぎて発表時は超過、すいません)。

発表は川口先生に続いて2番目でしたが、自分の発表が終わると次の「抗ウイルス感染症研究のフロンティア」のシンポジウムのためにすぐに移動です。今回の薬学会は金沢駅前のホテルや施設での開催となり、二つのシンポジウムの会場が違うため、ホテル金沢からANAクラウンプラザホテル金沢まで駆け足で移動しました。自分の発表後すぐに抜けなければならなかったのがとても心残りでした。

(シンポジストならびにオーガナイザーの皆様:矢野先生と堀先生と無駄に大きい鳴海のコントラストが印象的です)

ANAクラウンプラザホテル金沢まで移動して、次は「抗ウイルス感染症研究のフロンティア」です。今回は金沢大学の吉田栄人先生と共同でオーガナイザーを務めさせていただきました。副題を「次世代創薬に向けたウイルスベクターとペプチド科学」とし、これまでのシンポジウムでは特集することがなかった感染症の予防、疾病の治療のための「ウイルスベクター」やウイルスの増殖・感染に必要不可欠な「ウイルス由来ペプチド」利用した創薬研究に関するシンポジウムを企画しました。

これまで聞いたことはあるけど、合成屋(最近何でも屋になりつつありますが)としては馴染みのないウイルスベクター、さらにこれを感染症の予防や疾病の治療に応用ということで、正直イメージがわかなかったのですが、水上 浩明先生  (自治医大分子病態治療研セ)、中村 貴史先生 (鳥取大院医 )、伊従 光洋先生  (金沢大院医薬保)のお話は刺激的でした。個人的には、水上先生の遺伝子治療への応用で、実際に動けなかった患者さんが動いている姿はとても印象的で、遺伝子治療の重要性を目の当たりにしました。

ペプチド科学としては、「ウイルス由来ペプチド」を基本に、松浦 和則先生  (鳥取大院工 )、森田 大輔先生  (京大ウイルス・再生科学研 )にご講演いただきました。ペプチドの自己集合による合成ウイルスキャプシド、そして新しい免疫標的分子としてのリポペプチドの可能性について拝聴し、「ペプチドはやっぱりすごい」と改めて認識しました。

二つのシンポジウムに参加し、さらに積極的にディスカッションに参加してくれた皆様に感謝申し上げます!
(「抗ウイルス感染症研究のフロンティア」は写真を撮り忘れてしまいました…)