間瀬研を希望する学生さんへ

研究室に関する質問が増えてきましたので、いったんまとめてみました。

PDF版:mase_lab_student_qa

間瀬研を希望する学生さんへ

研究内容・研究生活に関する質問への回答

間瀬研では、有機合成化学を基盤に、フラスコレベルの基礎検討から、将来のスケールアップや社会実装までを見据えた研究を行います。研究は楽なことばかりではありませんが、有機化学を本気で学び、研究開発やプロセス化学の現場で活躍したい人には、大きく成長できる環境です。

研究内容:プロセスケミストは「究極の有機化学者」

現在は、ファインバブル、フロー合成、新規植物ホルモンであるフェアリー化合物の合成研究に注力しています。

プロセスケミストは、単に「安全に、安く、再現よく、必要な量を作る方法」を考えるだけの化学者ではありません。まずはフラスコレベルの基礎研究から出発し、なぜ反応が進むのか、どの条件が効くのか、副生成物をどう抑えるのかを、有機化学の知識を総動員して考えます。

そのうえで、反応開発、反応機構、精製、分析、安全性、コスト、環境負荷、スケールアップまでを一体として考えます。そういう意味で、プロセスケミストは「究極の有機化学者」といっても過言ではありません。

研究時間・一日の流れ

工学部のCheck meに従い、1コマ目から5コマ目、8:40〜17:35が卒業研究の時間です。この時間に、実験、分析、データ整理、文献調査、発表準備などを行います。

8:40 登校。実験準備、前日の結果確認、その日の計画確認
午前 反応の仕込み、分析、文献確認
午後 反応処理、精製、NMRなどの測定、データ整理
夕方 結果のまとめ、翌日の実験計画
17:35以降 個人の裁量。必要に応じて資料作成、勉強、実験の整理

特に修士・博士課程への進学を希望する学生は、早い段階から研究生活のリズムを身につけてください。

研究成果報告会・ゼミ・学会

研究室には、研究成果報告会とゼミがあります。研究成果報告会は、自分の実験結果や研究の進捗を報告し、今後の方針を議論する場で、月1回程度行います。

一方、ゼミは研究報告ではなく、有機化学や研究に必要な知識を深めるための勉強会で、目安として隔週程度行っています。内容や頻度は、年度ごとの研究テーマやメンバー構成に合わせて調整することがあります。

学会参加はあります。3年3月頃から学会に参加する機会があり、発表は研究の進捗に応じて行います。特に修士課程に進学する場合、学会発表はコースの内規で必須です。研究成果を外に向けて発表し、議論する経験は、研究者・技術者として大きな財産になります。

研究テーマの決め方・卒業生の進路・学部と大学院の違い

研究テーマは、学生の興味や適性、研究室全体の状況を踏まえて、教員と相談しながら決めていきます。与えられたテーマをこなすだけでなく、自分で考えて研究を前に進める力を大切にします。

卒業生は、化学系、製薬系、材料系、香料系など、化学を活かせる分野に進んでいます。研究開発、生産技術、品質管理など、有機化学やプロセス化学の知識を活かせる進路が多いです。

学部研究では、3年後期から基本的な実験操作、文献の読み方、データの見方、研究の進め方を学びます。大学院では、より自立して研究を設計し、学会発表などを通して成果を外部に発信する力が求められます。

最後に:最初から完璧である必要はありません。大切なのは、化学に興味があること、手を動かして考えることが好きなこと、失敗しても原因を考えて次に進めることです。フラスコの中の小さな反応から、社会につながる大きな化学を一緒に考えていきましょう。

参考:Q&A – MASE Laboratory@Shizuoka University

世界で最も影響力のある研究者トップ2%

びっくり

「世界で最も影響力のある研究者トップ2%」に静岡大学研究者がランクイン
学生さんに知ってもらいたい(苦笑)。実は、私…。

追伸
生涯で選出されているのがうれしいですね。私一人では選出されるわけはなく、多くの共同研究者、学生さんの貢献があったからです。ほんと、ありがたい。皆さん、ありがとう。

2025年度の間瀬研・佐藤研ヒーローチーム、始動!

研究はもちろん、遊び心も本気です。
私たちの戦いのフィールドは「ラボ」と「社会」。
それぞれの専門スキルを武器に、知のヒーローたちは今日も挑戦を続けます。

ファインバブル ✕ フロー合成
ペプチド ✕ 最近はプラスミド
サステナブルケミストリー ✕ 新反応場設計
社会実装へ向けて、変化を恐れず一歩前へ。

2025年度の間瀬研・佐藤研メンバー集合

今年も個性豊かなメンバーがそろいました。
化学・分子からものづくり、さらには未来のプロセスまで、真剣に取り組みます。

でも、それだけじゃありません。
たまには全力であほなことも(笑)。
まじめにふざけて、楽しみながら成長するのが私たちのスタイルです。

研究も遊びも全力で!
2025年度もよろしくお願いします🔥

初めてのカラム

3年後期配属の学生さんが、L-Prolineによるアセトンとp-ニトロベンズアルデヒドの直截的アルドール反応で練習実験をしました。TLCから反応が終了したと判断して、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、生成物の単離に取り組んでいます。5人同時開催なので、てんやわんや状態のようです(苦笑)。一つ一つ技術を身に着け、コツコツ実験をし、研究していきましょう。よろしくお願いします。

 

卒業おめでとう

Manna Arun Kumar君は博士、Aisi Azmiさんは修士の学位を無事に修得しました。Arun君はインドのIITHから国費留学生として、3年間、間瀬研で研鑽し、Fine bubble technology for the green synthesis of fairy chemicals – Organic & Biomolecular Chemistry (RSC Publishing)に論文が採択され、優秀な成績で博士(工学)となりました。また、AisiさんはインドネシアからABPとして、2年間、間瀬研で研鑽し、誘電正接(tanδ) の機械学習による推算に取り組みました。文化の異なる日本で、日々研究にいそしみ、日本人学生さんともコミュニケーションをとりながら、よく頑張ってくれたと思います。ほんと、卒業、おめでとう。

静大発ベンチャー企業の設立

ベンチャー企業の設立

B&F (bubbleflow.co.jp)

間瀬研究室で培った研究成果を基盤として、グリーンものづくりの未来を切り拓くため、そして、ファインバブルとマイクロ波フロー反応技術を社会実装するためにベンチャー企業を2024年6月25日に設立しました。会社名は「Bubble&Flow」です。

化学品は私たちの身の回りの様々な場所で使われており、これまでの人類社会の発展に大きく貢献しました。
その一方、化学品は製造時にCO₂を多量に発生することが知られており、現代の環境問題の一因にもなってしまっています。
今を生きる私たちにとって、サステイナブルな社会を実現するためには、化学品づくりのイノベーションが必要不可欠です。

Bubble&Flowは、ファインバブル、マイクロ波、フロー反応、機械学習を駆使して、E-Factor(廃棄物指標)・エネルギー・コストを最小化して、安全性・再現性・生産性・選択性を最大化する「グリーンものづくり」に挑戦しています。

プレスリリース

20240717_BubbleFlow_PR_ATAC_v.F.pdf (igpi-atac.co.jp)

間瀬先生の連載が和光純薬時報で始まりました。

【連 載】〈フロー合成の魅力 ~安全・高効率なグリーンものづくりへ~〉
「第1回 フロー合成の魅力 ~なぜフロー合成?~」 間瀬 暢之
なぜ間瀬研がフロー合成に取り組んでいるかについて、垣間見ることができるかなと思います。