間瀬研での考え方 ― よい研究は、よい考え方から生まれる ―

間瀬研での考え方
― よい研究は、よい考え方から生まれる ―

間瀬研では、研究成果だけでなく、その土台となる「考え方」を大切にしています。

稲盛和夫氏は、人生や仕事の結果を「考え方×熱意×能力」で表す考え方を示しました。能力や熱意は重要ですが、それらをどの方向に生かすかを決めるのは「考え方」です。稲盛氏は、「考え方」は生きる姿勢であり、人生や仕事の結果を大きく左右するものだと説明しています。

補足:能力と熱意は0〜100点、考え方はマイナス100〜プラス100点で、考え方がマイナスだと結果全体も悪い方向に振れる

研究室は、一人だけで成果を出す場所ではありません。学生、教員、共同研究者、技術職員、事務職員など、多くの人との信頼関係の上に成り立っています。そのため、間瀬研では「何ができるか」だけでなく、「どのような姿勢で研究に向き合うか」を重視します。

私たちが大切にしたいのは、誠実に取り組むこと、約束を守ること、人の時間を大切にすること、感謝と謝罪をきちんと伝えること、困ったときには早めに相談すること、そして自分の成果だけでなく研究室全体の成長を考えることです。

研究は、うまくいかないことの連続です。だからこそ、失敗を責めるのではなく、そこから学び、次の一歩につなげる姿勢を大切にします。大事なのは、最初から完璧であることではありません。自分の弱さや未熟さを認め、学び続け、周囲と協力しながら成長していくことです。

間瀬研の基本姿勢は、「一所懸命」と「仁義礼智信」です。目の前の研究、学び、人との関係に一所懸命に向き合うこと。そして、仁・義・礼・智・信を大切にし、研究者である前に、信頼される一人の人間であることを目指します。

よい研究室文化は、偶然には生まれません。一人ひとりの考え方と日々の行動によって育っていきます。間瀬研は、互いを尊重し、誠実に学び合い、安心して挑戦できる研究室でありたいと考えています。

私たちは、能力や成果だけで人を評価する研究室ではありません。よい考え方を持ち、熱意をもって努力し、仲間とともに成長しようとする人を歓迎します。

引用・参考資料

  1. 稲盛和夫オフィシャルサイト
    「人生・仕事の結果=考え方×熱意×能力」
    https://www.kyocera.co.jp/inamori/about/thinker/philosophy/words43.html
    参照日:2026年7月9日
  2. 稲盛和夫オフィシャルサイト
    「プロフィール」
    https://www.kyocera.co.jp/inamori/about/profile.html
    参照日:2026年7月9日
  3. 稲盛和夫オフィシャルサイト
    「思想」
    https://www.kyocera.co.jp/inamori/about/thinker/philosophy/
    参照日:2026年7月9日

フラスコ内の化学反応の成果を生産現場へつなぐグリーンモノづくりに挑む

お恥ずかしながら、なんか、ブイブイ言っています(笑)。ご笑覧ください。
医薬品、農薬、機能性材料――私たちの暮らしを支える化学品の多くは、「何を作るか」と同じくらい「どう作るか」が重要である。エネルギーを大量に消費する工程、廃棄物が多く出る工程、危険物を扱わなければならない工程。化学の進歩が便利さをもたらしてきた一方で、製造の現場には今なお多くの非効率が残されている。こうした課題に向き合っているのが、静岡大学工学部/グリーン科学技術研究所の間瀬暢之教授である。間瀬教授は、化学反応と装置の設計そのものを見直すことで、より安全で、生産性が高く、環境負荷の小さいプロセスの実現を目指している。言い換えれば、持続可能な社会を支える「グリーンものづくり」を、研究室の中だけでなく実際の生産現場へとつなげようとしているのだ。そのための3つの武器が、「ファインバブル」「フロー合成」「機械学習」という技術である。本記事では、間瀬教授がこれら3つの技術をどのように活用し、製造プロセスの変革と社会実装の実現を目指しているのかを伺った。

続きはこちらから

フラスコ内の化学反応の成果を生産現場へつなぐグリーンモノづくりに挑む〜間瀬暢之・静岡大学工学部/グリーン科学技術研究所 教授

間瀬研を希望する学生さんへ

研究室に関する質問が増えてきましたので、いったんまとめてみました。

PDF版:mase_lab_student_qa

間瀬研を希望する学生さんへ

研究内容・研究生活に関する質問への回答

間瀬研では、有機合成化学を基盤に、フラスコレベルの基礎検討から、将来のスケールアップや社会実装までを見据えた研究を行います。研究は楽なことばかりではありませんが、有機化学を本気で学び、研究開発やプロセス化学の現場で活躍したい人には、大きく成長できる環境です。

研究内容:プロセスケミストは「究極の有機化学者」

現在は、ファインバブル、フロー合成、新規植物ホルモンであるフェアリー化合物の合成研究に注力しています。

プロセスケミストは、単に「安全に、安く、再現よく、必要な量を作る方法」を考えるだけの化学者ではありません。まずはフラスコレベルの基礎研究から出発し、なぜ反応が進むのか、どの条件が効くのか、副生成物をどう抑えるのかを、有機化学の知識を総動員して考えます。

そのうえで、反応開発、反応機構、精製、分析、安全性、コスト、環境負荷、スケールアップまでを一体として考えます。そういう意味で、プロセスケミストは「究極の有機化学者」といっても過言ではありません。

研究時間・一日の流れ

工学部のCheck meに従い、1コマ目から5コマ目、8:40〜17:35が卒業研究の時間です。この時間に、実験、分析、データ整理、文献調査、発表準備などを行います。

8:40 登校。実験準備、前日の結果確認、その日の計画確認
午前 反応の仕込み、分析、文献確認
午後 反応処理、精製、NMRなどの測定、データ整理
夕方 結果のまとめ、翌日の実験計画
17:35以降 個人の裁量。必要に応じて資料作成、勉強、実験の整理

特に修士・博士課程への進学を希望する学生は、早い段階から研究生活のリズムを身につけてください。

研究成果報告会・ゼミ・学会

研究室には、研究成果報告会とゼミがあります。研究成果報告会は、自分の実験結果や研究の進捗を報告し、今後の方針を議論する場で、月1回程度行います。

一方、ゼミは研究報告ではなく、有機化学や研究に必要な知識を深めるための勉強会で、目安として隔週程度行っています。内容や頻度は、年度ごとの研究テーマやメンバー構成に合わせて調整することがあります。

学会参加はあります。3年3月頃から学会に参加する機会があり、発表は研究の進捗に応じて行います。特に修士課程に進学する場合、学会発表はコースの内規で必須です。研究成果を外に向けて発表し、議論する経験は、研究者・技術者として大きな財産になります。

研究テーマの決め方・卒業生の進路・学部と大学院の違い

研究テーマは、学生の興味や適性、研究室全体の状況を踏まえて、教員と相談しながら決めていきます。与えられたテーマをこなすだけでなく、自分で考えて研究を前に進める力を大切にします。

卒業生は、化学系、製薬系、材料系、香料系など、化学を活かせる分野に進んでいます。研究開発、生産技術、品質管理など、有機化学やプロセス化学の知識を活かせる進路が多いです。

学部研究では、3年後期から基本的な実験操作、文献の読み方、データの見方、研究の進め方を学びます。大学院では、より自立して研究を設計し、学会発表などを通して成果を外部に発信する力が求められます。

最後に:最初から完璧である必要はありません。大切なのは、化学に興味があること、手を動かして考えることが好きなこと、失敗しても原因を考えて次に進めることです。フラスコの中の小さな反応から、社会につながる大きな化学を一緒に考えていきましょう。

参考:Q&A – MASE Laboratory@Shizuoka University

世界で最も影響力のある研究者トップ2%

びっくり

「世界で最も影響力のある研究者トップ2%」に静岡大学研究者がランクイン
学生さんに知ってもらいたい(苦笑)。実は、私…。

追伸
生涯で選出されているのがうれしいですね。私一人では選出されるわけはなく、多くの共同研究者、学生さんの貢献があったからです。ほんと、ありがたい。皆さん、ありがとう。

2025年度の間瀬研・佐藤研ヒーローチーム、始動!

研究はもちろん、遊び心も本気です。
私たちの戦いのフィールドは「ラボ」と「社会」。
それぞれの専門スキルを武器に、知のヒーローたちは今日も挑戦を続けます。

ファインバブル ✕ フロー合成
ペプチド ✕ 最近はプラスミド
サステナブルケミストリー ✕ 新反応場設計
社会実装へ向けて、変化を恐れず一歩前へ。

2025年度の間瀬研・佐藤研メンバー集合

今年も個性豊かなメンバーがそろいました。
化学・分子からものづくり、さらには未来のプロセスまで、真剣に取り組みます。

でも、それだけじゃありません。
たまには全力であほなことも(笑)。
まじめにふざけて、楽しみながら成長するのが私たちのスタイルです。

研究も遊びも全力で!
2025年度もよろしくお願いします🔥

初めてのカラム

3年後期配属の学生さんが、L-Prolineによるアセトンとp-ニトロベンズアルデヒドの直截的アルドール反応で練習実験をしました。TLCから反応が終了したと判断して、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、生成物の単離に取り組んでいます。5人同時開催なので、てんやわんや状態のようです(苦笑)。一つ一つ技術を身に着け、コツコツ実験をし、研究していきましょう。よろしくお願いします。

 

卒業おめでとう

Manna Arun Kumar君は博士、Aisi Azmiさんは修士の学位を無事に修得しました。Arun君はインドのIITHから国費留学生として、3年間、間瀬研で研鑽し、Fine bubble technology for the green synthesis of fairy chemicals – Organic & Biomolecular Chemistry (RSC Publishing)に論文が採択され、優秀な成績で博士(工学)となりました。また、AisiさんはインドネシアからABPとして、2年間、間瀬研で研鑽し、誘電正接(tanδ) の機械学習による推算に取り組みました。文化の異なる日本で、日々研究にいそしみ、日本人学生さんともコミュニケーションをとりながら、よく頑張ってくれたと思います。ほんと、卒業、おめでとう。