Front. Plant Sci.誌に論文が掲載されました
Front. Plant Sci.誌に以下の論文が掲載されました.オープンアクセスになります.
D3 山下 筆頭著者、一家准教授 責任著者の論文です.
Phenotypic markers reflecting the status of overstressed tea plants subjected to repeated shade cultivation.
Yamashita H, Tanaka Y, Umetsu K, Morita S, Ono Y, Suzuki T, Takemoto T, Morita A, Ikka T*.
Front. Plant Sci. 11:556476. https://doi.org/10.3389/fpls.2020.556476 (2020)
茶樹の新芽生育期に一定期間遮光することで、茶葉は鮮やかな濃緑色に誘導されるなど品質が向上することが知られており、この遮光栽培により生産された茶のことを被覆茶 (玉露、てん茶、かぶせ茶など) と呼びます.
近年、抹茶ブームや日本茶輸出増加を背景とした被覆茶需要の高まりから、生産現場では積極的に被覆栽培が行われています.
一方で、被覆栽培では、低光量条件になりますので、
茶樹自身にはC同化能の低下や被覆解除後の強光ストレス等により樹勢が低下することが懸念視されていました.
当研究では、人工気象器を用いた連続被覆再現実験や連続被覆栽培茶園を対象に、
C同化産物の変動、光合成能の変化、樹冠面温度の推移、代謝産物 (メタボローム) 変動を評価することで、
過度な被覆ストレスを反映する茶樹の表現型状態を明らかにしました.