静岡でお茶の研究をしています

チャは非常にユニークな植物です

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実験室からフィールドレベルで研究を展開しています

静岡を中心に様々な地域作物の研究も行っています

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茶樹の栄養生理と遺伝育種

植物栄養生理や遺伝育種学的観点から最先端の技術を利用して,研究を展開しています

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Front. Plant Sci.誌に論文が掲載されました

Front. Plant Sci.誌に論文が掲載されました (オープンアクセス).
D3 山下 筆頭著者、一家准教授 責任著者です.

Integrated metabolome and transcriptome analyses reveal etiolation-induced metabolic changes leading to high amino acids contents in a light-sensitive Japanese albino tea cultivar.
Yamashita H, Kambe Y, Ohshio M, Kunihiro A, Tanaka Y, Suzuki T, Nakamura Y, Morita A, Ikka T*.
Front. Plant Sci. 11:611140. https://doi.org/10.3389/fpls.2020.611140 (2021)

チャの中には、新芽が黄白色を呈したまま生育する「白葉茶系統」が存在します.
この白葉茶は、旨味が強い (アミノ酸が豊富) という特徴とその個性的な色から、新しい付加価値を持つ茶として注目を集めています.
本研究では、白葉茶品種「黄金みどり」を研究材料に、比較メタボローム (代謝産物情報)・トランスクリプトーム (遺伝子発現情報) 統合解析を用いたアプローチにより、
白葉におけるアミノ酸集積メカニズムを明らかにしました.
本研究の成果が、今後の多様な高品質・高付加価値茶創出のための基盤情報として貢献することを期待しております.
白葉茶系統における枝変わり緑葉新芽という比較材料を発見し、利用できたことが本研究の鍵となっており、改めて研究リソースの重要性を実感致しました.

「黄金みどり」園主の佐藤浩光 様には、現場茶園での調査ならびにリソースの提供と多大なるご協力を頂きました.改めて、大変感謝申し上げます.

新分属生が (仮) 配属されました

学部3年生の8人が新たに当研究室に (仮) 配属されました.

新メンバーはこちら.

新型コロナ感染再拡大等、色々と大変な状況は続きますが、
少しずつラボでの技術講習、作業等活動し始めております.

早速、新分属生のみなさまの協力を得て、マコモタケを栽培が終了した水田@静大にて、
次年度試験のための親株回収と田んぼの整備を行いました.
テキパキと効率よく作業が進み、今後の圃場作業に頼もしい限りです!

また、昨日も静大付属藤枝フィールド農場にて、コムギ栽培試験のための播種を行いました.

イオンクロマトグラフィー分析装置を新たに導入・再セットアップしました.

イオンクロマトグラフィー分析装置を新たに導入しました.(更新しました→Research Facility)

新たに導入した装置は、アニオン類・有機酸類を分析用にセットアップしました.
オートサンプラー付です.

また、これまでに稼働していたイオンクロマトグラフィーをカチオン類 (+エチルアミン) 分析用に再セットアップも行いました.
NH4+の分析も可能です.
我々は、主に植物体内、土壌、環境水等を対象としておりますが、
興味のある分析項目があれば、あらゆる試料にも対応していければと思います.

マコモタケの収穫を行いました

静岡大学内圃場で栽培試験を行っているマコモの収穫試験を行いました.
マコモタケとは、マコモの茎が肥大した部分のことをいい、タケノコのような食感に加え、甘味が強いのが特徴です.

バイオマスも大きく、収穫作業は大変でしたが、今年も無事終了です.
ソーシャルディスタンス+マスク着用の記念撮影です.

裾野市で栽培試験を行うキヌアの収穫を行いました

裾野市・須山東農事組合の方々とともに,取り組んでいるキヌア栽培試験の収穫を行いました.

静岡新聞(11月19日)
https://www.at-s.com/news/article/local/east/832547.html

スーパーフードとして注目を集めるキヌアを,裾野市の新しい特産作物としての普及を目指しております.
残念ながら気候がいまいちで富士山は見えませんでしたが,いい感じで集合写真が撮れました.

2020年度日本土壌肥料学会中部支部大会@金沢で発表.M1の三原さんがポスター賞を受賞しました.

11月16・17日で金沢市の石川県政記念しいのき迎賓館で開催されました
日本土壌肥料学会中部支部大会において,D3山下,M1福田,M1三原の3人が以下の題目で発表しました.

「窒素栄養と被覆栽培に伴う茶葉の代謝成分とトランスクリプトームの変動」
山下寛人,廣野祐平,永野惇,森田明雄,一家崇志
2020年度日本土壌肥料学会中部支部大会 (石川県政記念 しいのき迎賓館,金沢市)

「チャ遺伝資源における茶葉中アルミニウム含量の変動」
福田佑介,山下寛人,大野愛莉,内田知希,片井秀幸,森田明雄,一家崇志
2020年度日本土壌肥料学会中部支部大会 (石川県政記念 しいのき迎賓館,金沢市)

「静岡県内主要ワサビ産地間における水質のイオノームプロファイル」
三原春美,山下寛人,久松奨,森田明雄,一家崇志
2020年度日本土壌肥料学会中部支部大会 (石川県政記念 しいのき迎賓館,金沢市)♠ポスター賞受賞

このうち,M1三原さんの発表がポスター賞に選出されました!おめでとうございます !
今年度初めての対面・現地開催の学会でしたが、まだまだ気を緩めることができない状況が続きそうです...


Front. Plant Sci.誌に論文が掲載されました

Front. Plant Sci.誌に以下の論文が掲載されました.オープンアクセスになります.
D3 山下 筆頭著者、一家准教授 責任著者の論文です.

Phenotypic markers reflecting the status of overstressed tea plants subjected to repeated shade cultivation.
Yamashita H, Tanaka Y, Umetsu K, Morita S, Ono Y, Suzuki T, Takemoto T, Morita A, Ikka T*.
Front. Plant Sci. 11:556476. https://doi.org/10.3389/fpls.2020.556476 (2020)

茶樹の新芽生育期に一定期間遮光することで、茶葉は鮮やかな濃緑色に誘導されるなど品質が向上することが知られており、この遮光栽培により生産された茶のことを被覆茶 (玉露、てん茶、かぶせ茶など) と呼びます.
近年、抹茶ブームや日本茶輸出増加を背景とした被覆茶需要の高まりから、生産現場では積極的に被覆栽培が行われています.
一方で、被覆栽培では、低光量条件になりますので、
茶樹自身にはC同化能の低下や被覆解除後の強光ストレス等により樹勢が低下することが懸念視されていました.

当研究では、人工気象器を用いた連続被覆再現実験や連続被覆栽培茶園を対象に、
C同化産物の変動、光合成能の変化、樹冠面温度の推移、代謝産物 (メタボローム) 変動を評価することで、
過度な被覆ストレスを反映する茶樹の表現型状態を明らかにしました.

Sci. Rep.誌に論文掲載 & プレスリリース

Sci. Rep.誌に以下の論文が掲載されました.

Genomic predictions and genome-wide association studies based on RAD-seq of quality-related metabolites for the genomics-assisted breeding of tea plants.
Yamashita H, Uchida T, Tanaka Y, Katai H, Nagano AJ, Morita A, Ikka T*.
Scientific Reports. 10, 17480. https://doi.org/10.1038/s41598-020-74623-7 (2020)

チャ遺伝資源集団の一番茶新芽を対象に、機能性成分含量に関するフェノタイピングおよびSNPs情報 (Yamashita et al., 2019. PLOS ONE) により、
チャのゲノム育種に向けたゲノミックプレディクション (GP) およびゲノムワイド関連解析 (GWAS) の有効性を検証しました.
GPにより、カテキン類やカフェインの予測が可能なこと、またGWASとGPの統合解析により各表現型差異に寄与する候補遺伝子も同定致しました.
D3 山下 筆頭著者、一家准教授 責任著者の論文になります.

当研究成果についてはプレスリリースを発表し、静岡県庁で記者説明を行いました.
「日本茶の機能性成分含量を大量のDNAから予測し、新品種の開発へ 〜品種改良の期間短縮と省力化、多様なニーズへの対応が可能に〜」

また、以下のメディアにおいても掲載頂きました(こちらで把握している限りです).

【新聞記事】
・中日新聞 R2年10月24日 (土) 朝刊1面
・朝日新聞 R2年10月24日 (土) 朝刊33面
・読売新聞 R2年10月24日 (土) 朝刊31面
・静岡新聞 R2年10月24日 (土) 朝刊33面
・日本経済新聞 R2年11月3日 (火) 朝刊38面
・日本農業新聞 R2年11月4日 (水) 朝刊

【Web記事】
・中日新聞
https://www.chunichi.co.jp/article/142375
・静岡新聞
https://news.yahoo.co.jp/articles/9440d4845f062e428a141365dba8e53366af911a
・共同通信
https://news.yahoo.co.jp/articles/3dfa2300e81fce0af28d4286d3538522b5403d15?source=rss
・時事通信
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020110200648&g=soc

【TV放送】
・NHK静岡
https://www3.nhk.or.jp/lnews/shizuoka/20201023/3030008938.html
・静岡放送 (SBS)
https://news.yahoo.co.jp/articles/ae300c16bde6b6193150f3159e0664c068689e3c

Sci. Rep.誌に論文が掲載されました

Sci. Rep.誌に以下の論文が掲載されました.

Dissection of hyperspectral reflectance to estimate nitrogen and chlorophyll contents in tea leaves based on machine learning algorithms.
Yamashita H, Sonobe R*, Hirono Y, Morita A, Ikka T*. (Co-corresponding authors)
Scientific Reports. 10, 17360. https://doi.org/10.1038/s41598-020-73745-2 (2020)

当研究では、水耕栽培、被覆栽培および成木茶園による様々な窒素栄養条件および白葉茶系統の茶葉を対象に分光反射特性データを取得しました.
分光反射データを用いた機械学習モデルによる非破壊窒素・クロロフィル濃度の推定に加え、
緑葉と白葉の比較感度分析により、クロロフィル濃度に依存しない窒素濃度特異的と考えられるスペクトル領域を同定致しました.
静岡大学植物機能生理学研究室 (森田教授、一家准教授) 、広域生態学 (薗部 助教)、農研機構果樹茶業研究部門の共同研究になります.

D3山下 筆頭著者、薗部助教、一家准教授 責任著者の論文です.

一家准教授が日本土壌肥料学会奨励賞を受賞致しました

2020年9月8-10日にオンラインで開催されました日本土壌肥料学会岡山大会において、
一家准教授が「チャのゲノム情報整備と栄養生理学に関する研究」において奨励賞受賞ならびに受賞講演を行いました.

また、森田教授が共著である以下の論文が日本土壌肥料学会論文賞を受賞致しました.

茶園のもつ二酸化炭素吸収源機能
南雲俊之,森田明雄.
日本土壌肥料学雑誌.89(4): 283-294 (2018)

当大会は、初のオンライン大会での開催であり、学会発表と受賞講演もオンラインでの実施となりました
当研究室からは、D3山下、M1福田、M1三原、M1米澤も以下の題目で発表致しました.

機械学習を用いた茶葉の窒素とクロロフィル濃度を推定するハイパースペクトルデータの解剖
山下寛人,薗部礼,廣野祐平,森田明雄,一家崇志

根圏pHの違いがワサビのミネラル吸収に及ぼす影響
三原春美,山下寛人,久松奨,森田明雄,一家崇志

チャ遺伝資源のアルミニウムに対する応答
福田佑介,山下寛人,一家崇志,森田明雄

Lumogallion染色によるチャ樹体内のアルミニウム局在イメージング
米澤詩織,山下寛人,一家崇志,森田明雄