【世界史分野(戸部)】ロンドンで史料調査を行いました

世界史分野の戸部は9月下旬にロンドンにて史料調査を行いました。アジア史を担当している戸部がなぜロンドンで調査?と思うかもしれませんが、近代においてイギリスとアジアとの交流は盛んに行われていましたので、当然のことながらイギリスにも当時のアジアについて記録した史料はたくさん残存しています。

ロンドンの街並み

今回調査したのは、ロンドン市内のファリンドンという地下鉄駅から歩いて10分ほどのところにあるThe London Archives(ロンドン文書館)というところです。近代に中国や日本、台湾だけでなく英領インドやセイロン、オランダ領東インドなどで生産されたお茶を仕入れ、世界各国に輸出していたハリソンズ&クロスフィールド社、およびその関連企業の文書資料が膨大に所蔵されています。

文書館の入口

そのような史料群なので、もちろん一日では調査しきれません。今回で実に4回目の調査です。3日間しか時間が取れませんでしたが、それでもがんばって有用な史料を千ページ以上撮影することができました。日本に帰国後、それらを整理し、じっくりと読み込んでいくことになります。

休憩室でホッと一息

調査に際しては、書店で資料を購入したり、研究テーマに関わる地域を歩いてみたりすることも大事です。今回も、お茶屋さんを回ったり、20世紀末までお茶のオークションが行われていたという場所に行ったりしてみました。後者については再開発が進み、当時を想起させるようなものはほとんど見つけることができませんでしたが、テムズ河との位置関係など、現地に行かないと気付けないようなこともいろいろありました。

ロンドン大学そばの由緒ある書店

今後も調査を続けていきながら、成果を少しずつ出していきたいと思います。なお、今回の調査においては科学研究費補助金基盤研究(C)「多様性という視野から見た日本茶業・茶文化に関する分野横断的研究」(課題番号:24K15483)の補助を受けています。

世界史食事会を開催しました

世界史分野の恒例行事である「世界史食事会」を、コロナ流行以来、5年ぶりに開催しました。

古い時代に世界各国で食べられていた料理を、当時のレシピを参考にして復元し、みんなで食べる、というこのイベント。今年度前期は古代ローマ料理を復元しました。

心地よいカルチャーショックを感じつつ、おいしくいただきました。

世界史食事会 チラシ

世界史食事会チラシ

左から茹でローストチキン、古代ローマ風リゾット、カブのサラダ

矢野涼子講師が着任しました

世界史分野の教員として矢野涼子講師が4月1日に着任しました。ご専門はオセアニア近現代史で、太平洋諸島植民地における現地住民たちと支配者たる欧米人との関係性について主に研究されています。
これにて歴史学・考古学コースは再び教員7名体制に戻ります。