第10回高大連携歴史教育研究会大会が静岡大学にて開催されます

第10回高大連携歴史教育研究会大会が静岡大学人文社会科学部棟にて7月27日(土)と28日(日)の二日間にわたって開催されます。詳しい日程は以下のリンク先にてご確認下さい。

高大連携歴史教育研究会・第10回大会のお知らせ

高校と大学の垣根を超えて歴史教育について考える全国組織です。ご関心をお持ちの方々は、事前登録の上ご参加下さい。

世界史食事会を開催しました

世界史分野の恒例行事である「世界史食事会」を、コロナ流行以来、5年ぶりに開催しました。

古い時代に世界各国で食べられていた料理を、当時のレシピを参考にして復元し、みんなで食べる、というこのイベント。今年度前期は古代ローマ料理を復元しました。

心地よいカルチャーショックを感じつつ、おいしくいただきました。

世界史食事会 チラシ

世界史食事会チラシ

左から茹でローストチキン、古代ローマ風リゾット、カブのサラダ

新3年生歓迎遠足

日本史学研究室では、新しく配属した新3年生の歓迎行事として、蒲原宿の巡見をおこないました。

蒲原宿の木屋渡邊家では、19世紀前半に建てられた3階建ての土蔵(文書蔵)と、そこに収められた多数の文化財を大切にされています。現在、この土蔵は「木屋江戸資料館」となっていますが、今回の巡見では同家に伝来した古文書を実見させていただきました。

渡邊家は蒲原宿の経営に関わりましたが、そのなかで近世社会の実情も同家の史料に詳細に記されました。とりわけ、幕末には異国船来航、安政東海地震、コレラ流行などの多くの事件がありましたが、それらの出来事は地域に生きた人々の視点から記録されています。なお、渡邊家文書は『蒲原町史』資料編近世1~3(蒲原町、1983~1996)などでもその多くが紹介されていますが、一方で未翻刻のままとなっている史料も少なくないそうです。

ところで、静岡大学の実習では古文書を扱いますが、しかし文化財が伝えられてきた現場を教室のなかの授業で直接に知る機会はさほど多くありません。「百聞は一見にしかず」といいますが、今回、渡邊家の土蔵を訪問し、そこで多数の古文書が守られている様子を拝見し、現代における文化財継承のあり方を体感的に学ぶことができました。

木屋渡邊家の土蔵(文書蔵)

多くの古文書を守り伝えてきた土蔵の様子

渡邊家訪問の後、旧五十嵐歯科医院(旧五十嵐邸、国登録有形文化財)も見学しました。そして、最後に近所のコンビニエンスストアでアイスクリームを買って、食べて、解散しました。

新2年生歓迎静岡歴史散歩を開催しました

恒例の新2年生歓迎静岡歴史散歩を実施しました。コースは以下の通り。

静岡駅北口集合→賤機山古墳・静岡浅間神社→徳川慶喜邸宅跡→ミス・カニンハム(英和女学院旧宣教師館)→駿府城公園(天守台発掘現場・巽櫓)→昼食→駿府城公園内堀(陸軍34 連隊)→静岡平和資料センター→上伝馬町(東海道)→教導石・市役所・県庁庁舎→日赤病院のクスノキ・静岡銀行本店(登録有形文化財)→札の辻にて解散

賤機山古墳では静岡市の学芸員の方にご説明いただき、静岡平和資料センターでも館員の方にお話をうかがいました。

また、ミス・カニンハムではイベントが開催中だったため、予定外に内部を参観することができました。

浅間神社前にて貴田先生の説明を聞く

矢野涼子講師が着任しました

世界史分野の教員として矢野涼子講師が4月1日に着任しました。ご専門はオセアニア近現代史で、太平洋諸島植民地における現地住民たちと支配者たる欧米人との関係性について主に研究されています。
これにて歴史学・考古学コースは再び教員7名体制に戻ります。

人文社会科学部の歴史を紹介した常設パネルを展示しました

新学期のスタートに合わせて、人文社会科学部A棟ロビーに、静岡大学人文社会科学部のあゆみ(1968年以前)を紹介した常設パネルを展示しました。人文社会科学部は、1922年に旧制静岡高等学校として設置されて以来100年以上の歴史を有しますが、パネルを見ればその概要を知ることができます。

人文社会科学部の歴史についてもっと詳しく知りたくなった方は、ぜひ「人文社会科学部大学アーカイヴズ委員会(旧・大学アーカイヴズ・プロジェクト)」ページに掲載されている冊子や動画をご覧いただければ幸いです。

【2023調査報告】遠江国原田荘のフィールドワーク

日本史分野の貴田潔研究室では、現在の静岡県掛川市に存在した遠江国原田荘という中世の荘園について、2021年度から現地調査を継続しています。これまで地域の文化財に関わる方々と連携しながら、また有志の卒業生・現役生たちとともに作業を進めてきました。

さて、2023年度は主に居尻地区・萩間地区で近世・近代史料の調査を実施しました。この地域は中世後期(南北朝~戦国期)の古文書にも登場し、およそ500年以上にもわたる村落の歴史を誇っています。中世から現代にいたる長い時間軸のなかで、生業や景観などに関わる多様な情報を史料から析出し、数世紀におよぶ地域社会の変遷を把握することを研究の目的としています。

また、今後は文献史料の調査だけでなく、灌漑体系の踏査や古老の方々からの聞き書きを含む野外調査も平行して実施していきたいと考えています。

現代の日本列島において多くの地域では、少子化・過疎化・限界集落化などの問題を抱えています。私たちの時代に残された歴史・文化資源を記録・保存し、次世代の社会に伝えるということは、ますます切実な課題になっていくでしょう。一方、調査を通じて、中世から連綿と続いてきた村落の歴史を解明し、そこに生きた人々の姿をより鮮明に描き出せるだろうことは、これからの研究上の楽しみです。

未整理の段階における近世史料

公民館での史料調査

現地調査中の昼食(差し入れていただいた季節のものをみんなで食べることも共同調査ならではの楽しみ)

中世的景観を復原するために今後も継続していきたい灌漑体系の踏査

なお、2023年度に採択された科学研究費・基盤研究(C)「排他的なナワバリを伴う村共同体の形成―生業論と景観論の融合から―」の一環として、今後も本研究を遂行していきます。

2023年度第10回地歴教員養成講座のお知らせ

2023年度第10回地歴教員養成講座を開催します。

日時:2 月3 日(土) 13:30~
場所:共通教育L 棟204(通常と異なります。ご注意ください!)
内容:学生の模擬授業
<日本史>
・前島大陸(静岡大学教育学部4年):
「ムラがまとまりクニへ」
・河原崎洸希(静岡大学・大学院):
「モノから見る弥生時代の文化」
<世界史>
鈴木中流(静岡大学人文社会科学部3 年)
「フランス革命」
<教員採用試験対策:論述問題>
担当:松井秀明(NHK 文化センター)
牧野一高(榛原高校)
水野彰紀(静岡市立高校)
*連絡*
・高校教員の方でモノ教材などをお持ちの方は、講座の中でぜひご披露ください。

2023年度第10回地歴教員養成講座

2023年度第9回地歴教員養成講座のお知らせ

2023年度第9回地歴教員養成講座を開催します。

日時:1 月6 日(土) 13:30~
場所:人文社会科学部 B 棟 302
内容:高校教員の公開授業、学生の模擬授業
<歴史>
・池ヶ谷和明(富士市立高校):
「歴史総合実践報告」
<日本史>
・前島大陸(静岡大学教育学部):
「ムラがまとまりクニへ」
<教員採用試験対策:論述問題>
担当:松井秀明(NHK 文化センター)
牧野一高(榛原高校)
水野彰紀(静岡市立高校)
*連絡*
・高校教員の方でモノ教材などをお持ちの方は、講座の中でぜひご披露ください。

2023年度第9回地歴教員養成講座