静岡⼤学SDGs宣⾔

令和3年9⽉15⽇制定

静岡⼤学は、1949年5⽉31⽇に新制の静岡⼤学として設置が認められ、同年6⽉1⽇に発⾜しました。教育基本法の第7条第1項には、「⼤学は、学術の中⼼として、⾼い教養と専⾨的能⼒を培うとともに、深く真理を探究して新たな知⾒を創造し、これらの成果を広く社会に提供することにより、社会の発展に寄与するものとする」とあります。これまで本学は、「⾃由啓発・未来創成」の理念のもと、⾼い教養と専⾨的能⼒をもつ⼈材の育成、真理探究による新たな知⾒の創出、その成果の社会還元に努めてきました。

⼀⽅、国際連合(国連)では1960年代から「持続可能な開発」について本格的に議論されるようになり、以降、様々な取り組みが⾏われてきました。そして、2015年9⽉の国連サミットにおいて、持続可能でよりよい世界を⽬指す2030年までの国際⽬標として「SDGs(持続可能な開発⽬標)」が採択されました。持続可能な開発とは、「将来世代のニーズを損なうことなく現在の世代のニーズを満たすこと」と定義されており、その⽬標であるSDGsが最終的に⽬指しているのは、ウェルビーイング(よりよい暮らしや幸福・福祉)を将来世代も含め誰もが享受できる社会です。

しかしながら、SDGsの達成は容易ではありません。私たちは、地球温暖化による気候変動に象徴される環境や⽣活の変化に直⾯しているとともに、経済、雇⽤、⾷料、エネルギー、ダイバーシティ、平和といった多くの領域において様々な課題を抱えています。ここで⼤切なことは、環境・社会・経済の統合的なバランスを保持し、これらグローバルで複雑な課題群を相互に結び付いた「システム」として捉えることであり、様々なアプローチを連携させることによって解決策を導いていくことです。

静岡⼤学は、SDGsの趣旨に賛同し、これまで本学の理念のもとで培ってきた教育・研究・社会貢献の⾯から、すべての⼈々がウェルビーイングを享受できる社会の実現に向けて取り組むことをここに宣⾔します。