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日本土壌肥料学会2019年度若手の会in静岡

今年度の土壌肥料学会年会が静岡大学で開催されるということで,
当学会の若手の会を,私D2山下が世話人となって開催いたしました.

今回の当会では,
「土壌肥料学会を通じたキャリアデザインの構築」
というテーマを設定し,3名の講師の方々にご講演いただきました.

石川県立大学環境科学科 勝見尚也 講師
農研機構農業環境変動研究センター 片柳薫子 博士
(片柳博士の講演資料はオープンになっています.http://bit.ly/sspn_wakate_2019)
ヤンマー株式会社中央研究所 前島恵理子 博士

上記3名の講師の方々に「研究者人生の酸いも甘いもを」語っていただき,
若手研究者の方々や進学を考えている人たちにとっても今後のキャリアを考える上で良い機会になったと感じました.
また,講演会後の懇親会でも皆様交流していただき,大変盛会になりました.

改めまして,この場を借りて講演を引き受けて下さった講師の方々
ならびにご支援いただきました日本土壌肥料学会には感謝の意を表します.


裾野市圃場にてキヌアの播種を行いました

須山東富士農事組合員,裾野市農林振興課職員の皆様と,
裾野市パノラマロード沿いの圃場にて,キヌアの播種を行いました.

アンデス原産であるキヌアの栽培には,乾燥条件が必要であり,水位環境に敏感です.
そのため今回は,対照土壌区ならびに溶融スラグを混合することで土壌透水性を向上させた土壌区を設定し,栽培試験を行います.
また,最適な栽培品種を選定するために,数品種を栽培試験に供しました.

栄養価が非常に高いキヌアは,スーパーフードとして近年注目を集めています.
NASAの専門誌*にも以下のような記載があります.
1つの食材が、人間にとって必要な全ての栄養素を提供することは不可能だが、キヌアは植物界、動物界において何よりもそれに近いものである」
*David L. Bubenheim. Greg Schlick (1993) Quinoa: An Emerging “New” Crop with Potential for CELSS

当共同研究プロジェクトにより,以下の発展可能性を期待しています.
・裾野市の新たな戦略作物ならびに国内の環境下でのキヌア栽培の可能性を見出すこと
・キヌア栽培を通じた裾野市内農家の所得向上
・廃棄物由来「溶融スラグ」に新たな利用可能性を見出すこと

また,当日の様子は裾野市のFacebookにも紹介されています.
https://m.facebook.com/story.php?story_fbid=2810006129029272&id=484142261615682

なお,当プロジェクトは,公益財団法人 ふじのくに地域・大学コンソーシアムゼミ学生等地域貢献推進事業
「裾野市の新たな戦略作物試験栽培プロジェクト」により支援を受けております.

PLoS ONE誌に論文が掲載されました

RAD-seqを用いた茶樹の遺伝資源・在来系統・育成品種の遺伝構造解析に関する論文がPLoS ONE誌に掲載されました.(オープンアクセス)
山下 第一著者,一家 責任著者になります.

Analyses of single nucleotide polymorphisms identified by ddRAD-seq reveal genetic structure of tea germplasm and Japanese landraces for tea breeding
Yamashita H, Katai H, Kawaguchi L, Nagano AJ, Nakamura Y, Morita A, Ikka T.
PLoS ONE 14(8):e0220981. https://doi.org/10.1371/journal.pone.0220981 (2019)

 

エンジニアリング功労者賞受賞

以前より共同研究で進めている溶融スラグの肥料プロジェクトにおいて,
共同研究グループとして,一般社団法人エンジニアリング協会より,エンジニアリング功労者賞をいただきました.

一般廃棄物溶融スラグ肥料化推進チームとして,以下の機関の連名になります.
日鉄エンジニアリング株式会社
株式会社エヌジェイ・エコサービス
静岡大学

県内茶在来種のサンプリング

先日,県内の本山および富士において
茶在来種のサンプリングを静岡県茶業研究センター育種課のみなさまと行いました.

まずはじめに,

在来茶園をご提供いただきました
・山水園 内野清己さま (https://www.ochanomachi-shizuokashi.jp/recommend/12006/)
・木内陽子さま
また,ご紹介いただきました
・秋山園 秋山勝英さま (http://www.fujiakiyamaen.com/)

ありがとうございました.

富士市の木内さまのとこで行った在来種サンプリングの様子については,中日新聞に取り上げられました.
https://www.chunichi.co.jp/article/shizuoka/20190726/CK2019072602000030.html

木内さまは,江戸の絵師・葛飾北斎が描いた富嶽三十六景のうち「駿州片倉茶園ノ不二」の発祥を明らかにするために,「富士市に残る北斎の足跡を辿る会」を発足し,探求しています.
今回,我々が採取した在来園は,北斎が描いた茶園ではないかとの説もあるため,解析によりその来歴・ルーツを明らかにすることで我々も力になれればと思います.

研究室紹介について

皆様こんにちは!

植物機能生理学研究室(森田・一家)では,以下の日程で研究室紹介を行ないます!
本年度分属生はもちろん,他学部・他学科の学生さんや次年度以降に分属を考えている学生さん等も参加自由です.

是非この機会に私たちの研究内容やラボの雰囲気などを直接確かめてみませんか?
積極的な参加お待ちしております.

日程:2019年7月12日(金)
時間:17:30~18:30(コアタイム)
場所:農学部総合棟540室

当日は内容についての資料を配布します.
また,当研究室の大学院生も参加しますので,お気軽にどうぞ!
なお,当研究室は上記日程以外でも希望があればいつでも研究説明を行います.
お気軽にお問い合わせいただければと思います.

石膏ボード廃材を利用したリン酸肥料開発に関する記事が日本経済新聞に掲載

一家,山下が携わった石膏ボード廃材を利用したリン酸肥料開発について,
20192.22の日本経済新聞朝刊に掲載されました (投稿が少し遅くなりました).

建築解体時に発生する建築資材の石膏ボードの廃材からリン酸肥料の原料を作る技術を開発し,植物栽培試験でその効果を実証致しました.
近年廃材排出量が増加し続ける石膏ボード廃材について,その再利用法の拡大に道筋を付けることができました,.

当研究室では主に,植物生育栽培試験,肥料および栽培植物の重金属測定による安全性評価を担当しております.
当プロジェクトは,三和健商株式会社 (静岡市),静岡県工業技術研究所,静岡大学の産学官が連携して実施されたものです.

 

背振山のお茶

今年のGWは改元が相まって,10連休になり注目を集めていますが,
茶関係者にとってGWは一番茶の最盛期に当たることがほとんどで,忙しい日々が続きます.

GWのスタートは,九州の八女と背振山でのサンプリングでした.
八女は言わずもがな,茶産地として有名ですが,
背振山は日本茶発祥栽培の地として言い伝えられている佐賀県にある山です.
あの有名な吉野ヶ里遺跡の近くにあります.

背振山の山道にもちらほら自生した茶樹が分布しており,
特に山道の途中にある霊仙寺付近の庭に多くの在来種が存在します.
ここからの景色も絶景です.

新元号「令和」になりましたが,新しい時代の波に飲み込まれないように,
より気を引き締めてこれからを過ごしていきたいものです.

文責:D2 やました

新しいCN分析機器を導入しました

新しいCN分析機器として,elementar社のvario MAX cube (下写真) を導入しました.

オートサンプラーを搭載しており,ハイスループットなCN分析が可能になります.
また,自動分析終了機能も搭載しており,over night分析も可能で,一日フル稼働させれば,300程度のサンプル処理能力を持ちます.

ICP分析では,CNは測定できないため,当機器と組み合わせることで,ほとんど全ての重要元素の網羅的分析が可能になります.

当機器を用いた分析に興味ある方は御連絡頂ければ,出来る限り協力いたします.
よろしくお願いします.

文責:D2 やました