「第11回 ランチ de SDGs!」を開催しました

10月21日(金)に第11回「ランチ de SDGs!」を開催しました。
今回は、「ステレオタイプと不平等」をテーマに静岡大学教職員5名で雑談をしました。

10番目のSDGs「人や国の不平等をなくそう」この目標を促進するためには、人々に広く共有されているステレオタイプの問題に取り組むことが大切です。今回は、どのようなステレオタイプが不平等に結びつくのか、そうした不平等を乗り越えるには何が必要なのか、話し合いました。

最初に、参加者からステレオタイプの事例について共有されました。
「大阪(関西)人は面白い」
「地域の自治会での男女による担当業務の違い(女性はスポーツイベントのお茶くみ、ゴミ出しの見守り、地域の小学校の子どもの登下校の見守り等)」
「移民=犯罪予備軍みたいな扱い」
「質的研究=信頼度が低いというステレオタイプ。理系・文系分野による研究手法の違いがあるが、全て数値だけで測るのでは社会から取り残されてしまう人や事象があるのではないか。」

その上で、「ステレオタイプはどのように差別に繋がるのか」参加者から様々な意見が述べられました。
「ステレオタイプは周りからの決めつけであり、上から目線」
「実際に多数の人がステレオタイプのイメージに当てはまる事実があるにしても、目の前の人をその枠組みだけで判断することは、その人自身を見ていないことになる」
「一見ポジティブなように聞こえるステレオタイプも、イメージの押し付けあり、そのイメージ(期待)がプレッシャーになる場合がある。(例)『医者・教授の子どもは成績優秀』といったイメージなど。本人は褒めているつもりだからこそ、ステレオタイプの弊害に気づきにくくタチが悪い」

その上で、ステレオタイプを打破するスキルについても話し合いました。
「メディアのイメージに流されることなく、一人ひとりが批判的思考・判断力をもつにはどうしたらいいのか。相手を批判する際に、ステレオタイプではなく、個人として見るチカラが必要」
「相手の人格≠行動。問題があった場合、どこまで批判するのか線引きをきちんと把握する必要がある。」
「政治家だから攻撃してもいいのか。風刺であれば良いのか。国によっても考え方が異なる」

学問から政治の領域まで、様々なステレオタイプに関する考えが共有されました。ただ「ステレオタイプなしに議論を進めるのも大変。『これはステレオタイプかもしれないけど〜』を常に枕詞に入れなくてはいけなくなる。」「ステレオタイプは思考を節約できる役割もある」との指摘も上がりました。

雑談会の参加者からは「面白い。お酒を飲みながらこのテーマでもっと話したいですね」との感想も。引き続き、皆で一緒に考えていきたいテーマでした。(サステナビリティセンター 連携推進部門 安冨勇希)