第8回地歴教員養成講座

2024年第8回地歴教員養成講座を開催します。

日時:11 月9 日(土) 13:30~
場所:人文社会科学部B 棟302
内容:高校教員の公開授業

<探究活動>
・中村勝芳(浜名高校)
「生徒と行った絵本製作と様々な教育の舞台裏~地域探究、国際理解教育、防災教育を中心に~」
<日本史>
・渡邉憲人(川根高校)
「反転授業で生徒との時間を作る~日本史探究の実践報告~」

<教員採用試験対策:論述問題>
担当:松井秀明(NHK文化センター)
牧野一高(榛原高校)
水野彰紀(静岡県立中央図書館/前静岡市立高校)

*連絡*
・事前申込は不要です。ご都合にあわせてご参加ください(途中退出可)。

2024年度第7回地歴教員養成講座のお知らせ

2024年度第7回地歴教員養成講座を開催します。

日時:10 月12 日(土) 13:30~
場所:人文社会科学部B 棟302
内容:大学教員の講演
<地理>
・清水克志(筑波大学)
「園芸農業の歴史的展開―近代の静岡県を例として」
<世界史>
・矢野涼子(静岡大学)
「第二次世界大戦下のハワイにおける日本人移民」
<教員採用試験対策:論述問題>
担当:松井秀明(NHK文化センター)
牧野一高(榛原高校)
水野彰紀(静岡県立中央図書館/前静岡市立高校)
*連絡*
・事前申込は不要です。ご都合にあわせてご参加ください(途中退出可)。

2024年度第7回地歴教員養成講座

画像をクリックするとPDFをダウンロードできます

【開催案内】2024古文書展・考古展

来たる11月2日(土)・3日(日)に静岡大学でキャンパスフェスタが開催されます。

開催概要 -キャンパスフェスタ in 静岡-

日本史分野と考古学分野でも、それぞれの研究室で「古文書展」と「考古展」を開きます。
大学生たちによる共同研究の成果をお楽しみください。

詳しくは画像をクリックしてください

古文書展「安倍郡周辺における地方神職の実情」
考古展「静岡・清水平野の前方後円墳~丸子沢川古墳の調査から~」

詳しくは画像をクリックしてください

詳しくは画像をクリックしてください

なお、大学祭・キャンパスフェスタの期間中は、一般車両による入構が制限されます。お越しの際は公共交通機関をご利用ください。

日本史・考古学読書会秋季例会のお知らせ

日本史学研究室と考古学研究室では、合同で卒業生のみなさんを含めて日本史・考古学読書会という会を運営しています。今年も静大祭とキャンパスフェスタにあわせて、下記のように日本史考古学読書会秋季例会を開催します。

今年度は「地域資料をめぐる研究と教育」をテーマにして行います。卒業生の厚地淳司氏、日本史学研究室貴田潔氏・若木あや氏(卒業生)・松下一樹氏(卒業生)・三宅真人氏(卒業生)、本年度情報学部に博物館学で着任された村野正景氏に発表をお願いしました。

各地で地域の資料を調査・分析し、研究や教育につなげる取り組みの実践例や課題についてご紹介いただき、「地域資料をめぐる研究と教育」に関する情報交換を行いたいと考えております。みなさまのご参加をお持ちしております。

日本史・考古学読書会秋季例会

11月2日(土)13:00~17:20  人文社会科学部B棟301教室

テーマ「地域資料をめぐる研究と教育」

13:00-13:10 開会あいさつ・近況報告

13:10-13:45 報告①

厚地 淳司 氏:「静岡県地域における近世史料の調査・研究をふりかえって」

13:45-14:20 報告②

貴田 潔  氏・若木(安川)あや 氏・松下 一樹 氏・三宅 真人 氏:

「遠江国原田荘調査の経過報告―地域史研究の進展に向けて―」

14:20-14:55 報告③

村野 正景 氏:「学校の文化資源の創造と経営:グローカルな研究を見据えて」

14:55-15:05 学生による古文書展・考古展の紹介

15:05-15:55 休憩、考古展・古文書展の見学

15:55-17:20 質疑応答と議論

議論のテーマ「地域資料をめぐる研究と教育」

 

※秋季例会終了後、懇親会を行います。

秋季例会お問い合わせ:篠原まで Eメール:shinohara.kazuhiro★shizuoka.ac.jp

懇親会お問い合わせ:貴田まで Eメール:kida.kiyoshi★shizuoka.ac.jp

(それぞれ★印はアットマークに変更ください。)

※11/2(土)・3(日)に、第52回古文書展「安倍郡大原村内野家文書の調査」、第51回考古展「静岡・清水平野の前方後円墳-丸子沢川古墳の調査から-」を開催します。例会中に内容について紹介する時間と見学する時間を設けます。

以上

【世界史分野(戸部)】ロンドンで史料調査を行いました

世界史分野の戸部は9月下旬にロンドンにて史料調査を行いました。アジア史を担当している戸部がなぜロンドンで調査?と思うかもしれませんが、近代においてイギリスとアジアとの交流は盛んに行われていましたので、当然のことながらイギリスにも当時のアジアについて記録した史料はたくさん残存しています。

ロンドンの街並み

今回調査したのは、ロンドン市内のファリンドンという地下鉄駅から歩いて10分ほどのところにあるThe London Archives(ロンドン文書館)というところです。近代に中国や日本、台湾だけでなく英領インドやセイロン、オランダ領東インドなどで生産されたお茶を仕入れ、世界各国に輸出していたハリソンズ&クロスフィールド社、およびその関連企業の文書資料が膨大に所蔵されています。

文書館の入口

そのような史料群なので、もちろん一日では調査しきれません。今回で実に4回目の調査です。3日間しか時間が取れませんでしたが、それでもがんばって有用な史料を千ページ以上撮影することができました。日本に帰国後、それらを整理し、じっくりと読み込んでいくことになります。

休憩室でホッと一息

調査に際しては、書店で資料を購入したり、研究テーマに関わる地域を歩いてみたりすることも大事です。今回も、お茶屋さんを回ったり、20世紀末までお茶のオークションが行われていたという場所に行ったりしてみました。後者については再開発が進み、当時を想起させるようなものはほとんど見つけることができませんでしたが、テムズ河との位置関係など、現地に行かないと気付けないようなこともいろいろありました。

ロンドン大学そばの由緒ある書店

今後も調査を続けていきながら、成果を少しずつ出していきたいと思います。なお、今回の調査においては科学研究費補助金基盤研究(C)「多様性という視野から見た日本茶業・茶文化に関する分野横断的研究」(課題番号:24K15483)の補助を受けています。

【日本史分野】史料調査・撮影を行いました

日本史分野の近世史(江戸時代)では、7月中旬に茅野市にある神長官守矢史料館へ教員と学生とがお伺いして、江戸時代の古文書の調査・撮影を行いました。

守矢家は、古くから諏訪湖の南に鎮座する諏訪大社上社(かみしゃ)の神官を務めていた家です。同社のトップに位置づけられていたのは大祝(おおほうり)を世襲した諏方(すわ)家ですが、大祝は生き神様という扱いであったため、神長官(じんちょうかん)を世襲した守矢家が実際に社務を取り仕切っていました。

諏訪大社上社本宮

諏訪大社上社はさらに前宮と本宮からなり、近代以前には神長官をはじめ、祢宜太夫(ねぎだゆう)・権祝(ごんのほうり)・擬祝(ぎのほうり)・副祝(そいのほうり)の5人の神職が中心となり、神事を斎行していました。明治初年の神仏分離・廃仏毀釈までは神宮寺も存在し、僧侶も多数所属していたようです。また、高島藩(諏訪家)の支配をうけつつも、徳川将軍から神領1,000石を与えられた宗教領主でもあり、藩との交渉や神領支配などの実態なども含め、江戸時代の諏訪大社のようすが守矢家文書からみえてくるのではないかと思われます。

神長官守矢史料館の外観(写真提供:茅野市神長官守矢史料館)

守矢家敷地内の御左口神(みしゃくじ)を祀る神社(写真提供:茅野市神長官守矢史料館)

諏訪大社といえば、勇壮な御柱祭や諏訪湖の御神渡りなどが有名ですが、前述の通り江戸時代の同社は複雑な社中構造(複雑であるほど面白い!)を有し、彼らの協働(時には対立も?)によりつつがなく日常の社務が執り行われていたことも見逃せません。また、明治初年の神領没収や神宮寺の廃寺などをいかに乗り越えてきたのか、そのあたりの苦闘の軌跡も追究できればと考えています。

古文書を撮影しています(写真提供:茅野市神長官守矢史料館)

最後になりましたが、調査・撮影をご許可いただいた茅野市教育委員会のご担当者様と、協力してくれた学生に御礼を申し上げます。

第10回高大連携歴史教育研究会大会が静岡大学にて開催されます

第10回高大連携歴史教育研究会大会が静岡大学人文社会科学部棟にて7月27日(土)と28日(日)の二日間にわたって開催されます。詳しい日程は以下のリンク先にてご確認下さい。

高大連携歴史教育研究会・第10回大会のお知らせ

高校と大学の垣根を超えて歴史教育について考える全国組織です。ご関心をお持ちの方々は、事前登録の上ご参加下さい。

世界史食事会を開催しました

世界史分野の恒例行事である「世界史食事会」を、コロナ流行以来、5年ぶりに開催しました。

古い時代に世界各国で食べられていた料理を、当時のレシピを参考にして復元し、みんなで食べる、というこのイベント。今年度前期は古代ローマ料理を復元しました。

心地よいカルチャーショックを感じつつ、おいしくいただきました。

世界史食事会 チラシ

世界史食事会チラシ

左から茹でローストチキン、古代ローマ風リゾット、カブのサラダ

新3年生歓迎遠足

日本史学研究室では、新しく配属した新3年生の歓迎行事として、蒲原宿の巡見をおこないました。

蒲原宿の木屋渡邊家では、19世紀前半に建てられた3階建ての土蔵(文書蔵)と、そこに収められた多数の文化財を大切にされています。現在、この土蔵は「木屋江戸資料館」となっていますが、今回の巡見では同家に伝来した古文書を実見させていただきました。

渡邊家は蒲原宿の経営に関わりましたが、そのなかで近世社会の実情も同家の史料に詳細に記されました。とりわけ、幕末には異国船来航、安政東海地震、コレラ流行などの多くの事件がありましたが、それらの出来事は地域に生きた人々の視点から記録されています。なお、渡邊家文書は『蒲原町史』資料編近世1~3(蒲原町、1983~1996)などでもその多くが紹介されていますが、一方で未翻刻のままとなっている史料も少なくないそうです。

ところで、静岡大学の実習では古文書を扱いますが、しかし文化財が伝えられてきた現場を教室のなかの授業で直接に知る機会はさほど多くありません。「百聞は一見にしかず」といいますが、今回、渡邊家の土蔵を訪問し、そこで多数の古文書が守られている様子を拝見し、現代における文化財継承のあり方を体感的に学ぶことができました。

木屋渡邊家の土蔵(文書蔵)

多くの古文書を守り伝えてきた土蔵の様子

渡邊家訪問の後、旧五十嵐歯科医院(旧五十嵐邸、国登録有形文化財)も見学しました。そして、最後に近所のコンビニエンスストアでアイスクリームを買って、食べて、解散しました。