2025年6月14日(土)静岡大学岳陵会記念講演

2025年6月14日(土)に東京四ツ谷のプラザエフにて静岡大学人文社会科学部同窓会岳陵会の記念講演に大原所長が登壇しました。

会場には文理学部、人文学部、人文社会科学部のOB、OGの皆さん、浜松工業会、農学部、理学部の同窓会からの参加もありました。事前に『静岡大学における産学連携〜発酵研が醸したい静大の未来〜』というテーマを頂いており、発酵研にこれまでとこれからについてお話しました。

これまで行ってきた研究は発酵研の以下のプロジェクトへとつながっています。

  • スペイン中世政治文化史に関する研究 → 静岡をスペインのバスクに
    • 日本学術振興会特別研究員DC 「エンリケ4世の王位継承抗争におけるプロパガンダ ( 2003年1月 ~ 2005年3月 ) 特別研究員奨励費(奈良女子大学)
    • 日本学術振興会特別研究員PD「 中世カスティーリャにおけるコミュニケーションからみた広域共同体の関係構造 ( 2006年1月 ~ 2008年3月 ) 特別研究員奨励費(大阪市立大学)
  • アダプテーションに関する研究 → ヒストリカル・ルーツブランディングに
    • 基盤研究(C)「翻訳の〈倫理〉をめぐる総合的研究 」( 2012年4月 ~ 2014年3月 ) 分担(静岡大学)
    • 基盤研究(B) 「ポストメディア時代の翻訳論 」( 2014年4月 ~ 2018年3月 ) 分担(静岡大学)
    • 基盤研究(B) 「言語・メディア・文化を横断するアダプテーションの総合的研究 」( 2019年4月 ~ 2023年3月 )分担(静岡大学)
    • 基盤研究(C) 「動物表象の統合的分析―文学文化・哲学・歴史による学際的研究の基盤構築」( 2019年4月 ~ 2025年3月 )代表(静岡大学)
  • 人の移動に関する研究 → 静岡県内の観光学・聖地巡礼へ
    • 基盤研究(B) 「近世移動学の構築―ユーラシア世界と太平洋・ 大西洋世界における移動の統合的分析― 」( 2016年4月 ~ 2019年3月 )分担(宮城教育大学)
    • 基盤研究(C)「スペインとメキシコにおける聖ヤコブ信仰の継続と変容の統合的分析」2017年4月 – 2022年3月)分担(専修大学)
    • 基盤研究(B) 「ユーラシア東西における近世的地域秩序の形成:「大国」「小国」関係の変容に着目して 」( 2025年4月~ ) 分担(東京大学)
  • こういった研究の経緯により、発酵研として下記のような産官学連携が可能となってきました。
    • 静岡県ガストロノミーツーリズム有識者会議
    • 静岡ワイルドガストロノミー協議会・幹事
    • 静連協委第1号 南アルプスユネスコエコパーク登録10周年記念講演会及び交流会企画・運営等業務
    • 静岡市「南アルプスユネスコエコパーク高山植物由来酵母活用事業」
    • 静岡市大河ドラマ「どうする家康」活用推進協議会共同研究
  • 今後の活動として,
    • ヤチヤナギ・カラハナソウといった絶滅危惧植物や静岡を南限とする植物によるビール造りによる地域活性化
    • 家康公CRAFTの定番化、新たなビアスタイルの模索・伊勢角屋麦酒との家康公酵母共同研究、富士市での家康公CRAFT醸造
    • 南アルプスユネスコエコパークとの連携による高山酵母の多様性とウイスキー酵母としての利活用
    • 静岡市、県、県外への食文化の復刻、再構築、発信の拠点へ(今年度は和食展、公開講座を実施します)
    • 静岡大学東部サテライトとの連携による豆州八十八カ所の構築
    • 登呂遺跡古代稲作による古代米栽培と酒造り
    • 葵使が静岡まつりに運んで来て葵小学校で栽培が成功しているフタバアオイのストーリー性により高付加価値化した酵母による発酵食品開発
    • 他の企業や研究機関で単離された酵母の受託酵母解析研究(有償)を行える体制づくり
    などを行い、日本有数の発酵文化創造拠点を目指していければと思っています。

岳陵会のXでも当日の様子が紹介されています。