2026年6月13日 KADOLABO 038 Accidental Terroir 完成報告会

発酵研は伊勢角屋麦酒との共同研究を実施しています。発酵研が採取した井川の茶壷屋敷の花酵母で伊勢角屋麦酒にビール醸造をしていただきました。今回はその完成報告を受けるため,伊勢角屋麦酒下野工場に伺いました。

静大からは伊勢角屋麦酒に6株の酵母を提供しました。伊勢角屋麦酒での官能試験で,そのうちの3株が採用され,3株を混合し培養したそうです。その培養された酵母により,オーク樽でビール醸造がなされました。スタイルは Belgian Strong Golden Ale です。口に含んだときにとても華やかなベルジャンスタイルの香りがあり,飲み込んだときの飲みごたえも感じられるビールでした。完成したビール名は「KADOLABO 038 Accidental Terroir」です。伊勢角屋麦酒直売店「麦酒蔵(びやぐら)」で購入できます。限定醸造のため,KADOLABO シリーズは「麦酒蔵(びやぐら)」のみでの販売になります。

報告会議のあと,工場の見学もさせていただきました。「KADOLABO 038 Accidental Terroir」を仕込んだオーク樽で記念撮影もさせていただきました。

2026年6月20日(土) S-wave『Saturday Nature ~Shangri-La(シャングリ・ラ)~』

S-wave『Saturday Nature ~Shangri-La(シャングリ・ラ)~』に2026年は月に一回発酵研メンバーが出演することとなっています。6月20日(土)は理学部の丑丸先生が取り組む、南アルプスの高山植物から採った酵母をつかったウイスキー造りについてお話しされました。

丑丸先生は細胞生物学がご専門で、細胞分裂から細胞の中身を知る人間の老化などを見ていく医学が出口となるような研究をされています。番組内でも静岡大学テレビジョン下記の動画が紹介されていました。

細胞生物学で研究として使いやすいのは、培養しやすく、増殖が1.5時間と速く、遺伝子操作がしやすい真核生物で、顕微鏡でしか会えないほどサイズが小さく、ライフサイクルが短く、ヒトの細胞と似ている微生物の酵母です。

酵母を使って研究をされていることをきっかけに静大発酵研でサッカロマイセス(糖を好む)・セルビシエ(ビール)を自然界から探して、単離するという途方もないプロジェクトに携わられることになりました。偶然に左右されることから可能性を倍にするべく、理学部の丑丸先生と農学部の木村先生の二つの研究室で取り組まれました。

まずはNHK大河ドラマ「どうする家康」の2023年1月8日から12月17日までの放送期間に静岡市内の家康公所縁の歴史的な場から野生酵母を見つけ単離し、ビールをつくって販売するというハードなものでした。

このプロジェクトと並行して進められたのが南アルプスの高山植物から酵母を採ってウイスキーをつくるというものです。2021年末の発酵研の立ち上げの5,6年前から、リニア問題や環境アセスメントで大変有名な増澤先生と国立公園内の貴重な高山植物がどのような場所にどういった植物があるかを調べ、保全について考えてこられました。その際に高山植物の酵母を採る試みをされた経験がありました。これらの植物は商業的には利用できません。南アルプスユネスコエコパーク登録10周年にあたり、南アルプス地区限定で酵母探しにトライし、ハクモクレンから発酵能力の高い酵母を見つけることができました。現在は十山株式会社の広大な社有林からウイスキーのための酵母を探しています。井川蒸留所は南アルプスの水、木による樽などを用いてウイスキー造りをされていますが、酵母までテロワールの要素とする取り組みはまだ珍しいです。樽のなかで熟成されていっている原酒がどのようなウイスキーになるのかが楽しみです。

2026年6月4日(土)、6月5日(日) 登呂遺跡南種子赤米栽培田植え

2026年6月4日(土)、6月5日(日)の二日にわたって、登呂遺跡にて二日間でおおよそ40名近くのボランティアの方により田植えを行いました。グローバル共創学部、理学部、農学部、人文社会科学部の複数の学科から学生さんたちも参加してくれました。

気温が上がるなか、台風のあとで水が多い田んぼでの長時間にわたる田植えは、身動きがとれず非常にハードでした。転んで全身泥だらけになる方たちが何人も出ました。長時間にわたる大変な作業を共有し、多くの楽しい会話が教員、学生、市民の皆さんとかわすことができたのはとても有意義でした。皆さんのお陰で今年度の田植えを無事に終えることができました。これから草取りをしながら、成長を見守りたいと思います。

鈴木実佳先生が100%赤米で稲荷寿司を試作してくださいました。山椒がアクセントとなり絶妙なおいしさでした。

親子参加者募集! 井川の自然・微生物探求親子ワークショップ

南アルプスユネスコエコパークミュージアムと共催して、7/20と8/9に親子向けのワークショップを開催します。小学5年生以上の親子の参加を募集します。

2025年7月に開館した南アルプスユネスコエコパークミュージアムは、井川地区の自然・文化・歴史を総合的に紹介する拠点として整備され、地域の魅力を深く学べる場になっています。今回、ミュージアムと大学が連携し、井川の自然環境に生息する微生物を題材とした体験型プログラムを実施します。

第1回(7/20)では、ミュージアムでの講義のあと、親子が井川を散策し、植物や落ち葉を採集します。採取した試料をミュージアムで培地に仕込み、その後は農学部・木村研究室で培養を進めます。約3週間後の第2回(8/9 静大農学部)では、培養された微生物を参加者が顕微鏡で観察します。

自然の中での採集体験と、大学での専門的な培養・観察を組み合わせることで、科学研究の流れを無理なく体験できる構成になっています。また、井川の雑穀文化など地域の暮らしとのつながりにも目を向けることで、子どもたちの科学的なものの見方と地域への関心を育むことを目的としています。2回とも現地集合です。

チラシのpdfファイルはこちらです

2026年5月30日(土)登呂遺跡南種子赤米栽培代掻き・畔作り

2026年5月30日(土)に登呂遺跡にておおよそ20名のボランティアの方により代掻きと畔作りを行いました。

気温が上がるなかで、水があまり入っていない田んぼでの代掻きと畔作りは大変ハードでしたが心地よい運動となりました。スペインのバリャドリッド大学から来ている留学生さん3名が大活躍してくださいました。ベトナムからの留学生さん2名も参加してくれ、参加者の国際色豊かに体を動かしながら交流を深めました。

今回から昼食を利用して赤米の調理と試食を開始しました。赤米の調理は精米しておらず、皮がついたままなので、水を吸ってくれず工夫が必要です。白米と赤米1:5で炊いたとこと、赤米の触感がぷちぷちとしており、カレーにあいました。今後少しずつ弥生時代に近づけた食事にしていきたいです。

2026年 登呂遺跡古代稲作赤米栽培・酒造りボランティア募集