人工衛星プロジェクトチームの学生から以下QSP(伝言)を受けたわまりましたので、お知らせいたします。
伝言ここから>>
静大衛星「STARS-C(はごろも)」について、アマチュア無線家の方に報告とお願いを申し上げます。
最初に、学生の運用であるため、特に4月(年度替わり)以降、情報発信が充分に機能できておらず、大いに反省をしております。以下に報告するように衛星の電波が弱く、皆様に大変ご心配をおかけしており、併せてお詫び申し上げます。
【現在の衛星の状態】
・12月の衛星放出以降弱いながらも受信できていた親衛星(JJ2YPL)のCWテレメトリー信号が5月18日以降捕捉できなくなっています。
・子衛星(JJ2YPM)のCWテレメトリーは5月11日を最後に信号の受信に至りません(受信できている時も若干の周波数ずれを観測していました)。
→この状態は、静岡大学基地局の受信能力の問題であって、実際は電波は観測可能なのかも、という考察があります。
→静岡大学基地局の設定等を再度確認していますが、今現在衛星からの信号が捉えられていない状況です。
・放出後時間経過があり、衛星の高度が徐々に下がってきていると推察します。
・5月下旬は「全日照(衛星が昼間の領域を飛行)」に入り電力条件が回復します。そこで、この期間に「テザー伸展」を行うことを予定しています。
→衛星からのFMパケットが大学では受信できていないため、テザー伸展後の衛星搭載カメラの画像が受信できるかどうか、不確かです。そのため、地上からテザー伸展の状況を天体望遠鏡で観測することも考えています。
→電力条件の確認はCWテレメトリーの解析で判別できますが、現状衛星からのテレメトリが前述のように受信できません。
参考情報:
親衛星(JJ2YPL)
→CWテレメトリ437.245MHz±ドップラー FMパケット437.405MHz±ドップラー
子衛星(JJ2YPM)
→CWテレメトリ437.255MHz±ドップラー FMパケット437.425MHz±ドップラー
ダウンリンクのデータフォーマット(PDFファイル)はここをクリックしてください
【アマチュア無線家の皆様にお願いしたいこと】
(1)はごろもの電波は、(静岡大学基地局以外でなら)受信できるのか
(2)受信できるのであれば、親衛星子衛星に周波数のずれ(ドップラーシフト以上のずれ)はあるのか
(3)テレメトリのM行(←親衛星)またはR行(←子衛星)のデータはどうなっているか
→データフォーマット2・4・6行目
(4)S2行(親衛星子衛星とも)のデータはどうなっているか
→データフォーマット5行目
について報告をいただきたくお願いする次第です。
優先順位は、どれも重要なのですが、敢えて付けるとしたら(1)→(3)→(4)→(2)の順です。
受信報告は、このサイトからお送りください。https://ws.formzu.net/fgen/S96136629/
※QSLカードも準備しております。上記サイトにデータを投げ込みますと、カードに関する案内をお送りさせていただいております。
以上よろしくお願いします。
プロジェクトリーダー 修士課程2年 熊王丈瑠
<<伝言ここまで
よろしくお願いします。いつもお願いばかりで大変恐縮です。
73 DE JR2BEF/WR1J 鈴木
2017.05.21 追記>>:
※23日までのパス予想(浜松キャンパス基準)を掲載します。参考まで。
各地でのパスは以下の要領(静岡大学STARS-Cのwebページより抜書き)で計算可能です。
衛星通過時間の取得方法
・Space-Track(無料登録必須)でTLEを取得します。(最新のTLEです。)
・Space-TrackのTLEを用いてOrbitronで衛星の軌道を確認します。
(カタログID「41895」か衛星名「STARS-C」で検索します。)
※下記のファイルを参考にしてくだい。
・Space-TrackでのTLE取得方法
・Orbitronでの衛星軌道の確認方法
<<5/21 追記、ここまで
5/21夜追記>>
子機の周波数を間違って記載しました(この呼びかけをご覧のアマチュア無線家様からご指摘いただきました、ありがとうございました)。
上記リストは修正済です(間違った箇所を赤字で表現しています)。改めて以下に正しく記載します。
親衛星(JJ2YPL)
→CWテレメトリ437.245MHz±ドップラー FMパケット437.405MHz±ドップラー
子衛星(JJ2YPM)
→CWテレメトリ437.255MHz±ドップラー FMパケット437.425MHz±ドップラー
<<5/21夜追記ここまで
5/22追記 ここから>>
Hamlife.jp様のサイトでご紹介をいただきました。
http://www.hamlife.jp/2017/05/21/starsc-pse-rpt/
<<5/22追記 ここまで
5/24昼追記 ここから>>
その後多くの受信報告をいただき感謝しております。
23日夜、私ども静岡大学の設備でも再び「親衛星ビーコン」を捉えることに成功しました。
写真:静岡大学工学部地球局時での受信状況 撮影2017年5月22日19時JST(仰角マイナス0.1度・東南方向)
しかし引き続き子衛星の状態がつかめません。
ご協力いただける方におかれましては、子衛星の受信をお願いできれば幸甚です。
<<5/24昼追記 ここまで
5/26追記 ここから>>
5/26朝のパスで制御コマンドが通り、親衛星の電源系が起動したことが確認できました。
親衛星テレメトリにM行が現れました!
<<5/26追記 ここまで