オープンキャンパスで展示と酵母発酵シロップの提供

毎年8月の上旬に静大の各学部でオープンキャンパスが開催され、静岡県内外から多くの高校生や保護者がキャンパスを訪れます。今年の農学部のオープンキャンパスは8/1に農学総合棟で行われ、1000人以上の参加者が、各学科についての説明を聞いてから、公開された研究室を見て回っていました。今回、この日に休憩室の一角を使わせてもらい、発酵研および発酵についての展示と、酵母発酵シロップの試飲提供をしました。

農学部のオープンキャンパスですので、微生物や発酵、食品に興味がある高校生が来る可能性があります。そこで発酵研の活動内容に加えて、「発酵食品と微生物」についてのポスターを展示しました。

また、今回提供した酵母発酵シロップは、酵母で糖分を発酵させて香りやうま味をだし、これに、農学部藤枝フィールドで作られたスルガエレガントと橙(だいだい)の果汁でフレーバーをつけ、さらに糖分を足してシロップにしたものです。これまでに理学部の丑丸研と農学部の木村研は、共同で静岡各地の植物から酵母を多数単離し、その中から、静岡市内のクラフトビール醸造所に「家康公クラフト」用の酵母、南アルプスの井川蒸留所にはウイスキー用の酵母を提供してきました。今回の発酵シロップは、これらの酒類の製造には使われず不要になった酵母の中から、南アルプス地区の酵母の1株を活用したものです。研究補佐員の樋口さんが試作を重ね完成させた逸品です。

展示ブースには、多くの高校生や保護者が立ち寄ってくれました。展示の内容だけでなく、農学部、大学での生活、静岡についても聞かれました。またシロップの評判は上々でした。販売されたらぜひ買いたい!静岡土産にしたい、という声も聞かれました。

今回の展示・試飲には、木村研の学生たちと樋口さんが、事前打ち合わせから、前日の設営、当日の準備、高校生・保護者への対応、試飲の提供、そして後片付けまでの各所で参加しました。また、スルガエレガントと橙は、1月の下旬に研究室のメンバーと藤枝フィールドに行き、収穫させて頂いたものです。皆さま、ありがとうございました!