2024年11月9日 テクノフェスタ 発酵研企画

2024年11月9日(土)静岡大学浜松キャンパスで開催されるテクノフェスタで発酵研企画が行われます。参加登録はありません。ぜひご参加ください。

日時: 2024年11月9日(土)14時00分~16時30分
場所: 静岡大学浜松キャンパス 情報学部2号館1階 情13教室
司会 大原志麻(静岡大学人文社会科学部)
14:00-14:30
佐藤洋一郎(ふじのくに地球環境史ミュージアム)
「浜松の伝統食」
14:40-15:10
平井岳志(特種東海製紙グループ 十山株式会社)
「南アルプス高山植物由来酵母によるウイスキー」
15:20-15:50
岩澤敏幸(静岡県ガストロノミーツーリズムフォーラム統括コーディネーター/静岡産業大学総合研究所)
「浜松から広がる静岡ガストロノミーツーリズム」

展示 樋口美由紀さん(静岡大学農学部)

当日の様子はこちらをご覧ください。

SBSラジオ・ゴゴボラケのコーナー「3時のドリル」2024年7月31日放送 テキスト

2024年7月31日放送SBSラジオ・ゴゴボラケのコーナー「3時のドリル」で発行研の活動が紹介されました。ぜひご覧ください。

2024年7月31日 SBSラジオ「ゴゴボラケ 3時のドリル」

静岡新聞の橋爪教育文化部長が7月20日(土)の南アルプスユネスコエコパーク登録10周年記念連続シンポジウム 第3回「南アルプス高山植物由来酵母とウイスキー&交流会」ご来場頂き、番組内の静岡トピックスで取り上げて下さいました。

南アルプスの高山植物から分離した酵母による静岡のウイスキーの話のなかで二つのキープレーヤー機関があります。

一つは南アルプスの井川蒸留所で、標高1200mの日本一高いところにある醸造所で、木賊湧水の水を使ってウイスキーを作っています。椹島ロッジのさらに奥にあり、車で4時間20分かかったそう。ジャパニーズウイスキーは3年熟成させなければならず、この秋からいよいよクリアしたウイスキーが世に出ます。

もう一つは静岡大学学部横断産官学連携文理融合組織である発酵とサステナブルな地域社会研究所(通称「発酵研」)で、静大各学部のジャンルを横断し串刺しにした研究組織で、中世ヨーロッパのビールを再現したいところから始まり、去年の家康公クラフトの発売に至っています。徳川家康ゆかりの場所から花酵母を採取してオリジナルビールを作るプロジェクトは市の観光振興と大河ドラマ『どうする家康』とタイミングが合い、静岡市内のアオイブリューイング、Horsehead labs、静岡醸造の3つの醸造所から三種類作られました。すぐに売り切れてしまいなかなか飲めないビールとして記憶されています。

この二社がコラボして発酵研で採取した南アルプス高山植物由来酵母でウイスキーをつくるプロジェクトが進んでいます。麦芽を糖化させて発酵させるビールと途中まで作り方が同じモルトウイスキーを南アルプスの酵母も使ってつくるというものです。

SBSラジオの読み上げニュースでも告知して頂いた「南アルプス高山植物由来酵母とウイスキー&交流会」では興味深い話がいくつもあり、なかでも沼津工業技術支援センターバイオ科の鈴木主任研究員がヤマザクラやモクレン、シャクナゲなどから分離した酵母にどれだけ力があるかを分析した話がおもしろかったそうです。サッカロマイセス・セレビシエのなかからアルコールを作り出す力が強い4種類と市販のエール酵母、ウイスキー酵母を分析し、野生酵母4種類中4種類がアルコール発酵能が高く、ウイスキー醸造のポテンシャルがあると結論付けられています。

ハクモクレンの酵母のウイスキーは口に含むと野生の草木のかおりが口に広がり、水を加えると荒々しさが甘くなりけれども芯の部分は崩れない骨格の強さを感じたそうです。このニューボーンは2027年にウイスキーになります。南アルプスの酵母で醸したウイスキーが南アルプスで眠っているのは夢があり、クラフトビール王国、吟醸王国、そこにもってウイスキーの面白い展開が期待できます。

最後に南アルプスユネスコエコパーク登録10周年記念連続シンポジウム 第4回 「南アルプスの水と酒造り」についても告知して頂きました。

10月13日(日)14時00分~16時20分にレイアップ御幸町ビル 5-D会議室にて開催されます。今度は日本酒の話で女泣かせで有名な大村屋酒造場の日比野さんは静岡大学大学院農学研究科出身の異色の経歴を持つ杜氏さんが「南アルプスの水と酒造り」についてお話くださいます。7月講演会で発表された鈴木さんが清酒造り、静岡県オリジナル種麹について、また人文社会科学部の貴田先生が「室町時代における酒造業と社会」と歴史について講じて頂くという理系的話と文系的話が混在するシンポジウムです。

このようなシンポジウムを通して知って飲む、そして蘊蓄があればあるほどそれぞれのお酒に対する愛着、作り手への尊敬、そしてストーリーや歴史、作られている場所のバックボーンを知れば知るほど県外の人に教えたくなる、酒は文化遺産であるとしていました。

2024年7月25日 静岡新聞報道

2024年7月25日に南アルプスユネスコエコパーク登録10周年記念連続シンポジウム 第3回「南アルプス高山植物由来酵母とウイスキー&交流会」の記事が報道されました。

静岡新聞 【「南アルプス高山植物由来酵母とウイスキー&交流会」】加水で甘みが開くウイスキー原酒

2024年6月15日 南アルプスユネスコエコパーク登録アニバーサリーイベント

2024年6月15日(土)に青葉シンボルロード及び葵スクエアで南アルプスユネスコエコパーク登録アニバーサリーイベントがありました。

井川蒸留所のテントでは先週登壇してくださった十山株式会社鈴木取締役に来月発酵研講演会でお話くださる瀬戸所長が発酵研が提供したハクモクレン酵母によるニューポットの試飲を担当されていました。 前回かなわなかったのですが、今回難波市長にはしっかり試飲して頂きました。ハクモクレンの方が香りがよいと仰って頂きました。 井川の皆さんと今後のガストロノミーツーリズムに向けての打ち合わせをゆっくりできる良い機会にもなりました。

イベントでは井川のお店も並んでいて、とても賑わっていました。

2024年6月8日 南アルプスユネスコエコパーク登録10周年オープニングセレモニー 報告

南アルプスがユネスコエコパークに登録されて10年ということで、2024年6月8日に静岡市葵区の井川ビジターセンターで静岡地域の関係市町・団体などでつくる連携協議会による南アルプスユネスコエコパーク登録10周年セレモニーが開催されました。

セレモニーは静岡市の難波市長、川根本町の薗田町長、井上市議会副議長、安竹市議会議員、栗下井川自治会連合会長のご挨拶から始まりました。

ご列席者ご紹介のあと、川根本町の赤石太鼓の演奏会が行われました。聴衆全員が圧倒されるほどの迫力のある演奏でした。その後、理学部の増澤先生のご講演がありました。自然の利活用を考慮したサステナブルなエコパークについて、日本で理解を得て長い時間をかけて登録を実現した歴史と未来に向けて持続可能にする展望についてお話しいただきました。続いて、十山株式会社の鈴木取締役から、南アルプスのなかでの豊かな経験と特種東海製紙の社有林は会社だけのものではなくsharingするものだということばを画期とした取り組みについてのご講演がありました。

セレモニーの最後に、樽詰めする前の貴重な原酒ニューポットと発酵研で開発した井川産の柚と南アルプスの酵母を用いた発酵シロップ飲料で乾杯しました。乾杯の際、理学部の丑丸先生と十山株式会社の平井岳志総務部課長から南アルプスの恵みである優秀な酵母たち、その中の一つであるハクモクレンから単離された酵母により十山と発酵研でコラボしてウイスキー造りを開始したことについてご説明がありました。お天気に恵まれたことも相まって柚の香りの爽やかな発酵シロップは大好評で、ウイスキーもとても華やかな香りがしました。

駿河軍鶏の焼き鳥、燻製、クッキー、お茶など井川の人気の食品の出店もありました。 井川や川根地域のおいしいものは6月15日の葵スクエアでの南アルプスユネスコエコパーク 登録10周年記念イベントでもずらっと並びます。

セレモニーの後は十山さんの社有林に行き、花酵母やリターを採取しました。

その後、家康の茶壺屋敷に念願の御礼参りをしました。家康公クラフトを醸してくれた躑躅に感謝です。