葵祭

現在本橋先生の研究室で育てて頂いているフタバアオイは京都三大祭りの一つである葵祭に欠かすことができません。 しかしながら葵祭に使うフタバアオイは現在不足しているようで、地域の小学校や企業などでフタバアオイを育ててもらいそれを上賀茂神社の境内の森に戻しているそうです。その里帰り式に5月11日に参加しました。また、フタバアオイを育てている新日本製薬、京都府立北稜高校の生徒さんたち、京都大学農学部名誉教授で京都市都市緑化協会理事長の森本先生にフタバアオイの栽培方法をご教示いただきました。来年から静岡大学で育てたフタバアオイが里帰りできるぐらい増えればと思います。

また桂葵奉製に鈴木先生が参加されました。

今年葵祭で使われたフタバアオイは静大に送られ水耕栽培を試みる予定です。

沓掛さといもを植えました

長野県青木村からやって来た長野県天然記念物の沓掛里芋(2024年4月30日の記事)を4月30日に静大静岡キャンパスの農学部に、そして5月10日に静岡大学農学部藤枝フィールドに植え付けしました。

45cm間隔で、培養土と肥料を混ぜ込んだ畑に植え、農薬を吹きかけました。これから水やりと虫や病気に気を付けて、栽培品種の半分ぐらいは増えて行ってくれればと願っています。秋の芋ほりが楽しみです!

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沓掛温泉の野生里芋

2024年4月28日に長野県青木村に長野県天然記念物の沓掛温泉の野生里芋を頂いてきました。

里芋は高温多湿を好むことから縄文時代後期の気候の寒冷化を生き延びることができなかったのですが、温泉で温かく土も凍らなかったことから縄文時代と同じ遺伝子を持つ里芋が青木村でいまも自生しています。

今回農学部の本橋先生が特別な許可を得て、域外栽培をさせて頂くことになりました。静大で沢山増えることを期待したいです。

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「家康公クラフト」インタビュー記事

ビールに関する情報発信ポータルサイト My CRAFT BEER で家康公クラフトについてのインタビュー記事が公開されました。ぜひご覧ください。

My CRAFT BEER 2024.04.26 【静岡市特集】NHK大河ドラマ「どうする家康」放映を機に生まれたビール「家康公CRAFT」の軌跡をたどる

エフエムしみず「モーニングパル」出演 2024/04/24

エフエムしみず『モーニング・パル』内のコーナー「スクールインフォメーション “GUTS!!”」(7時15分~7月30分頃)、4月第2週から第4週まで、月曜日から水曜日は、静大・発酵とサステナブルな地域社会研究所のメンバーが出演しています。

4月24日の最終回は農学部の木村先生と実験補助員で管理栄養士の樋口さんにご登場頂きました。木村先生のご専門は分子細胞生物学で、温暖化などによる細胞の中の変化をみるご研究をされています。酵母研究35年で、一昨年から丑丸先生と家康公ゆかりの酵母や南アルプスの酵母を採るためのフィールドワークをしています。

発酵研といえばアルコールを想起されますが、酵母の多くはアルコールをそんなに出さず、パンなどをつくることができます。サッカロミセス・セレビシエだけではなく、他にも多くの酵母が採れており、アルコールを沢山つくれない酵母で美味しいものを作りたい、また冷蔵の問題を回避したいそうです。

これまでおやきやおかし、そして井川の柑橘をフレーバーにしたシロップも試作してきました。発酵にはアルコールのイメージがりますが、シロップであれば紅茶に入れたり、ヨーグルトやパンケーキにかけたり、アイスのトッピングにしたり、ドレッシングに加えることができます。発酵はおいしいものでアルコールなしでもおいしいものをつくることができます。ヤチヤナギやカラハナソウなどの副原料などで発酵飲料に香りづけをすることを考えてきましたが、酵母によって味と香りが変わります。

井川でとった柚、静岡市の駿河エレガント、また清水生まれ清水育ちの樋口さんによる清水の特産品による清水愛がつまったシロップなど、静岡各地の特産品でバリエーションが広がりそうです。またそれを静岡県外の方にも味わって頂きたいです。

放送中柚シロップを4:1で炭酸でわったものを試飲しましたが、爽やかで、また発酵によるまろやかさを感じました。発酵シロップは砂糖のように直接的な甘さではなく、体にやさしく、癒される甘さです。大学教員はお商売できないので来年度ぐらいに企業を考えているそうです。

この発酵シロップは、6月8日の井川ビジターセンターでの「南アルプスユネスコエコパーク登録10周年記念セレモニー」 で配布されます。この機会にぜひご賞味ください。

エフエムしみずはサイマルラジオからも聞くことができます。ぜひお楽しみください。

エフエムしみず「モーニングパル」出演 2024/04/23

エフエムしみず『モーニング・パル』内のコーナー「スクールインフォメーション “GUTS!!”」(7時15分~7月30分頃)、4月第2週から第4週まで、月曜日から水曜日は、静大・発酵とサステナブルな地域社会研究所のメンバーが出演しています。

4月23日は副学長である農学部の本橋先生にご登場頂きました。ご専門は植物分子遺伝学で、トマトの着色や光合成の活性化などわかりやすい説明がありました。人間は甘いものが好きなので、糖度をあげることによってトマトの青くささをなくし、フルーツトマトなどが食べられるようになったそうです。かつての金柑と清水産のこん太は別物です。

現在は文理融合による新しい研究分野を切り開くということで、稲作以前の縄文時代に人々が何を食べていたのかについてさといもに着目されています。縄文時代にひとびとはゆり根、どんぐり、栗、胡桃、あけびなどの植物、貝塚があったように魚介、冬は猪など食べていたようですが、お腹がいっぱいになり人口が増えるにはでんぷん質が重要で、芋が貢献していたのではないだろうかと推測されています。

縄文中期は今より2度暖かく、青森まで熱帯の食物があり、人々はでんぷん質の多いさといもを食べて人口を増やし、また縄文時代の終わりから弥生時代にかけて気候が寒冷化するなか、雪が溶けて土が凍らない温泉や水が湧いているようなところでさといもは生き延びたのではないだろうかとのことです。古いさといもがどこから来たのかについて、DNAを調べて、インドの北、ヒマラヤの下の里芋が遺伝的に近く、日本人はそこから歩いてもちこみ食べることになったのではと考えられています。自生地としては佐賀、島根、山梨、長野など何カ所か異なる場所にあり、インドのものと遺伝的に近いとのことです。

鹿児島でさといもによる焼酎がつくられていますが、縄文時代のさといも焼酎はつくれるのでしょうか? それには縄文さといもがどれくらい固いかえぐいかを調べる必要があります。県の天然記念物なので特別な許可を得て、研究用に使うという手続きを経て、静岡大学で栽培を始め、うまくいけばこの秋に市販のふつうのさといもと比較して、体に毒になるものはないかなど成分分析をします。そこから処理方法、にがみ成分を取り除き、発酵で悪いものをなくせるかなどを研究するなど、どのようにおいしいお酒がつくれるかがわかるにはステップを踏まなければなりません。安心して飲める縄文里芋焼酎をつくる野望を果たすには数年かかることでしょう。

古代の人々も神事でお酒を飲んでおり、木の実の果実による酒が土器のなかに見つかっています。縄文時代のお酒に近い製法によるお酒も飲んでみたいものです。昨年は家康公ブームに乗って発酵飲料づくりをしてきましたが、さらに遡った古代には古代米を使ってのお酒があり、学術的に何を古代米とするかは難しい問題ではあるが、今の人々とは異なり赤米や黒米といったいろんな色のお米を使い、今日の雑味のないお酒ではなく、雑味の混ざったお酒を飲んでいたのではないかとのことです。さといもはじめじめした川べりにいますが、山の方には山芋があるのでそちらにも関心があります。農学部の本橋研究室では発酵研のヤチヤナギやカラハナソウの植物を育ててもらっており、静大発の取り組みが今後もさらに広がっていきそうです。

昔の人の食生活を思い描くのは楽しく、また現代の甘いものを好む食生活を見直すきっかけになるかもしれません。身近にある植物から関心を持ち、発酵研の展開にも興味を持ってください。

エフエムしみずはサイマルラジオからも聞くことができます。ぜひお楽しみください。

2024年7月20日 南アルプスユネスコエコパーク登録10周年記念連続シンポジウム 第3回「南アルプス高山植物由来酵母とウイスキー&交流会」

静岡市環境局環境共生課×静岡大学発酵とサステナブルな地域社会研究所共催

南アルプスユネスコエコパーク登録10周年記念連続シンポジウム 第3回「南アルプス高山植物由来酵母とウイスキー&交流会」

日時: 2024年7月20日(土)14時00分~17時00分
場所: B-nest静岡産学交流センター プレゼンテーションルーム

参加申込制です。 こちらからお申し込みください。申込みが定員に達しましたら参加の受付を終了させていただきます。

プログラム

司会 
横濱竜也 (発酵とサステナブルな地域社会研究所副所長/静岡大学人文社会科学部)

講演
瀬戸泰栄(井川蒸留所所長) 「南アルプスでのウイスキーづくり」
鈴木雅博(沼津工業技術センターバイオ科主任研究員) 「南アルプスから分離した酵母のウイスキー製造への活用について」
南健悟(慶應義塾大学法学部教授) 「ウイスキーと法律」

ニューポット(ウイスキー原酒)試飲

2024年6月8日 南アルプスユネスコエコパーク登録10周年オープニングセレモニー

2024年6月8日(土)10時00分~15時00分
場所:井川ビジターセンター

「南アルプスユネスコエコパーク登録10周年記念オープニングセレモニー」に参加するための観光バスがあります。 観光バスに乗車するには事前予約が必要です。 ご予約の仕方は静岡市のウェブサイトでご確認ください。

難波喬司市長 挨拶

増澤武弘(静岡大学理学部客員教授) 「南アルプスユネスコエコパーク」

鈴木康平(東海特殊製紙グループ 十山株式会社取締役) 「Shearing the aples」

エフエムしみず「モーニングパル」出演 2024/04/22と「南アルプスユネスコエコパークの自然に学ぶ」講演会報告

エフエムしみず『モーニング・パル』内のコーナー「スクールインフォメーション “GUTS!!”」(7時15分~7月30分頃)、4月第2週から第4週まで、月曜日から水曜日は、静大・発酵とサステナブルな地域社会研究所のメンバーが出演しています。

4月22日は我らが丑丸先生にご登場頂きました。丑丸先生からは一昨日の静岡市環境共生課と発酵研の共催南アルプス連続シンポジウムの第一回「南アルプスユネスコエコパークの自然に学ぶ」の報告がありました。72名もの参加者があり大盛会でした。

増澤先生のご報告では、南アルプスには北岳、静岡市には富士山に次ぐ標高3000m以上の赤石岳など市内に高山があり、南アルプスの高山帯には北極圏から「グレートジャーニー」して、温暖化にともない冷涼な場所で育つ植物が取り残されているとのことで、南アルプスの高山植物をとりまく環境について紹介されました。南アルプスは希少な極地植物の南限となっており、それがリニア中央新幹線工事により水が減ると高山植物にどのような影響が出るのか、またドロノキを残すことになった感動の過程についてお話を聞くことができました。

外立先生は、南アルプス連山を仰ぐ井川地区でユネスコエコパークに認定された地域の自然において、人々がどのような暮らしをしてきたのかについて井川民具を通して紹介してくださいました。歴史のなかで使われなくなった民具の再現や今日にも持続する民具があり、また背負子をワコと呼ぶなど民具の名前にも井川固有のものがあることなど豊かなフィールドワークによる事例を通して楽しく紹介されました。

丑丸先生は、南アルプスの有用酵母について、南アルプスでは動植物に関しては長年の研究の蓄積があるが、どのような微生物がいるかはまだよくわかっていないことから、一昨年に開始した研究活動から得られた知見についてわかりやすくご紹介くださいました。南アルプスユネスコエコパーク内の集落である井川地区からはハクモクレン、ツツジ、ヤマザクラなど様々な花から多くの有用酵母を採ることができ、市街地の野生酵母よりもよくアルコールを作っているそうです。植物の種は同じでも、標高1000mの井川の酵母のたくましさから、今後は一般の車両では入ることのできない沼平ゲートより奥の高山帯の酵母について研究する展望が示されました。また6月8日の南アルプスユネスコエコパーク10周年セレモニーには南アルプスの井川蒸留所による、南アルプスの酵母を用いた樽詰めされる前のウイスキー原酒の試飲があるとの紹介があり、酵母による華やかな香りにも期待しているそうです。

この放送やシンポジウムをきっかけに井川地区にぜひ足を運んでいただけると嬉しいです。またこれから夏山登山の季節ですが、南アルプスに登って自然を感じてみたいです。

次回シンポジウムは「南アルプスとガストロノミーツーリズム」がテーマで5月25日に開催されます。こちらからお申込みください。

エフエムしみずはサイマルラジオからも聞くことができます。ぜひお楽しみください。

『発酵と社会』創刊号がリポジトリ登録されました

昨年度末に刊行された8名の執筆者による『発酵と社会』が静岡大学附属図書館にリポジトリ登録されました。幅広い方々に読んで頂ければと思います。

クラフトビアツーリズム、ビールによるサステナブルなコミュニティ形成、エールの本場イギリスにおけるビールのイメージ、静岡の発酵食、ヨーロッパにおいてビールと対比されるワイン、ガストロノミーツーリズムの先進事例、静岡における聖地巡礼など、発酵研が大事にしているテーマによる論考が盛りだくさんです。

本誌創刊にあたり、各方面から支援を受けました。令和4年度10月から令和5年度まで、静岡市大河ドラマ『どうする家康』活用推進協議会と共同研究「家康公ゆかりのクラフトビールの製造に係る酵母の研究及び開発」を行いました。本誌創刊はその事業の一環です。また、本研究所の研究業績の一部は、サントリー文化財団2022年度研究助成「学問の未来を拓く」の一テーマとして採用された「「コモンズ」としてのクラフトビール ―― 中世グルートビール再現醸造を通じた「発酵社会学」構築の試み」の成果です。

今年度も『発酵と社会』2号発行に向けて研究活動をしていきます!

『発酵と社会』創刊号 リポジトリ