2024年7月20日 南アルプスユネスコエコパーク登録10周年記念連続シンポジウム 第3回「南アルプス高山植物由来酵母とウイスキー&交流会」

静岡市環境局環境共生課×静岡大学発酵とサステナブルな地域社会研究所共催

南アルプスユネスコエコパーク登録10周年記念連続シンポジウム 第3回「南アルプス高山植物由来酵母とウイスキー&交流会」

日時: 2024年7月20日(土)14時00分~17時00分
場所: B-nest静岡産学交流センター プレゼンテーションルーム

参加申込制です。 こちらからお申し込みください。申込みが定員に達しましたら参加の受付を終了させていただきます。

プログラム

司会 
横濱竜也 (発酵とサステナブルな地域社会研究所副所長/静岡大学人文社会科学部)

講演
瀬戸泰栄(井川蒸留所所長) 「南アルプスでのウイスキーづくり」
鈴木雅博(沼津工業技術センターバイオ科主任研究員) 「南アルプスから分離した酵母のウイスキー製造への活用について」
南健悟(慶應義塾大学法学部教授) 「ウイスキーと法律」

ニューポット(ウイスキー原酒)試飲

2024年6月8日 南アルプスユネスコエコパーク登録10周年オープニングセレモニー

2024年6月8日(土)10時00分~15時00分
場所:井川ビジターセンター

難波喬司市長 挨拶

増澤武弘(静岡大学理学部客員教授) 「南アルプスユネスコエコパーク」

鈴木康平(東海特殊製紙グループ 十山株式会社取締役) 「Shearing the aples」

エフエムしみず「モーニングパル」出演 2024/04/22と「南アルプスユネスコエコパークの自然に学ぶ」講演会報告

エフエムしみず『モーニング・パル』内のコーナー「スクールインフォメーション “GUTS!!”」(7時15分~7月30分頃)、4月第2週から第4週まで、月曜日から水曜日は、静大・発酵とサステナブルな地域社会研究所のメンバーが出演しています。

4月22日は我らが丑丸先生にご登場頂きました。丑丸先生からは一昨日の静岡市環境共生課と発酵研の共催南アルプス連続シンポジウムの第一回「南アルプスユネスコエコパークの自然に学ぶ」の報告がありました。72名もの参加者があり大盛会でした。

増澤先生のご報告では、南アルプスには北岳、静岡市には富士山に次ぐ標高3000m以上の赤石岳など市内に高山があり、南アルプスの高山帯には北極圏から「グレートジャーニー」して、温暖化にともない冷涼な場所で育つ植物が取り残されているとのことで、南アルプスの高山植物をとりまく環境について紹介されました。南アルプスは希少な極地植物の南限となっており、それがリニア中央新幹線工事により水が減ると高山植物にどのような影響が出るのか、またドロノキを残すことになった感動の過程についてお話を聞くことができました。

外立先生は、南アルプス連山を仰ぐ井川地区でユネスコエコパークに認定された地域の自然において、人々がどのような暮らしをしてきたのかについて井川民具を通して紹介してくださいました。歴史のなかで使われなくなった民具の再現や今日にも持続する民具があり、また背負子をワコと呼ぶなど民具の名前にも井川固有のものがあることなど豊かなフィールドワークによる事例を通して楽しく紹介されました。

丑丸先生は、南アルプスの有用酵母について、南アルプスでは動植物に関しては長年の研究の蓄積があるが、どのような微生物がいるかはまだよくわかっていないことから、一昨年に開始した研究活動から得られた知見についてわかりやすくご紹介くださいました。南アルプスユネスコエコパーク内の集落である井川地区からはハクモクレン、ツツジ、ヤマザクラなど様々な花から多くの有用酵母を採ることができ、市街地の野生酵母よりもよくアルコールを作っているそうです。植物の種は同じでも、標高1000mの井川の酵母のたくましさから、今後は一般の車両では入ることのできない沼平ゲートより奥の高山帯の酵母について研究する展望が示されました。また6月8日の南アルプスユネスコエコパーク10周年セレモニーには南アルプスの井川蒸留所による、南アルプスの酵母を用いた樽詰めされる前のウイスキー原酒の試飲があるとの紹介があり、酵母による華やかな香りにも期待しているそうです。

この放送やシンポジウムをきっかけに井川地区にぜひ足を運んでいただけると嬉しいです。またこれから夏山登山の季節ですが、南アルプスに登って自然を感じてみたいです。

次回シンポジウムは「南アルプスとガストロノミーツーリズム」がテーマで5月25日に開催されます。こちらからお申込みください。

エフエムしみずはサイマルラジオからも聞くことができます。ぜひお楽しみください。

2024年5月25日 南アルプスユネスコエコパーク登録10周年記念連続シンポジウム 第2回「南アルプスのガストロノミーツーリズム」

静岡市環境局環境共生課×静岡大学発酵とサステナブルな地域社会研究所共催

南アルプスユネスコエコパーク登録10周年記念連続シンポジウム 第2回「南アルプスのガストロノミーツーリズム」

日時: 2024年5月25日(土)14時00分~16時20分
場所: レイアップ御幸町ビル 6-D会議室

【2024/04/03】会場を正しました。

参加申込制です。 こちらからお申し込みください。申込みが定員に達しましたら参加の受付を終了させていただきます。

プログラム

司会 横濱竜也(発酵とサステナブルな地域社会研究所副所長/静岡大学人文社会科学部教授)
14:00-14:40
水窪、『塩の道』を歩く
佐藤洋一郎(ふじのくに地球環境史ミュージアム館長)
14:50-15:20
井川地区のガストロノミー
永松典子(株式会社静岡編集舎株式会社FIEJA 代表取締役)
15:30-16:00
山のバスクとサンティアゴ巡礼路「北の道」
大原志麻(発酵とサステナブルな地域社会研究所所長/静岡大学人文社会科学部教授)
16:00-16:20
全体討論

2024年4月20日 南アルプスユネスコエコパーク登録10周年記念連続シンポジウム 第1回「南アルプスユネスコエコパークの自然に学ぶ」

静岡市環境局環境共生課×静岡大学発酵とサステナブルな地域社会研究所共催

南アルプスユネスコエコパーク登録10周年記念連続シンポジウム 第1回「南アルプスユネスコエコパークの自然に学ぶ」

日時: 2024年4月20日(土)14時00分~16時40分(13時30分開場)
場所: あざれあ5階 501会議室(静岡駅から国道1号沿いに西へ徒歩9分)

参加申込制です。 こちらからお申し込みください。申込みが定員に達しましたら参加の受付を終了させていただきます。多数のご参加お申し込みありがとうございました。

プログラム

司会 丑丸敬史(静岡大学理学部教授)
14:00-14:50
南アルプスの高山植物に学ぶ
増澤武弘(静岡大学名誉教授)
15:00-15:40
井川民具から学ぶ暮らしの知恵
外立ますみ(常葉大学造形学部非常勤講師)
15:40-16:20
南アルプスの野生酵母に学ぶ
丑丸敬史(静岡大学理学部教授)
16:20-16:40
パネルディスカッション
パネラー 増澤武弘/外立ますみ/丑丸敬史

当日の様子はこちらをご覧ください。

井川の柚子を収穫しました

現在、静岡市との共同研究で、南アルプスユネスコエコパーク10周年の記念事業にむけて、南アルプス地区の植物から酵母を単離し、また酵母を用いた発酵製品の開発を行っています。

その一つが南アルプス発酵シロップです。シロップのフレーバーに井川の柚子を入れることを企画したのですが、そのための柚子をどうしようと思っているうちに1月になってしまいました。思い余って小河内の望月さんに連絡すると、木になっている柚子を収穫に来ないかというお返事。そして早い方がいいということで、農学部の教職員2名で井川に行くことにしました。

1月の始めですが、まだこの冬は雪がなく道路規制も少なく、普通タイヤの軽自動車で行くことができました。望月さんご夫妻のお宅に到着すると待ってましたとばかりに、準備が始まり、柚子狩りに出発です。

柚子の木は、斜面の上にあり、からみつく草をかきわけて斜面を登ります。大きな木です。たくさんなっていますが、枝にバラのとげの数倍ほどの大きいとげがあり、これは刺さるとなかなか痛いというか、血が出ます。このとげを慎重に避けながら、枝から柚子を切り取ります。地域の若手の方2名が応援にきてくれ、望月さんと一緒に、梯子と電ノコを、斜面をあがって持ってきてくれ、大きな枝を切り落としてくださいました。そして、皆さんの協力のもと、小一時間ほどで、段ボール箱2個分の柚子を収穫できました。

そのあと、望月家で楽しいランチタイムを過ごさせていただき、大学に戻りました。ご馳走になったおでんのジャガイモと、手作りキムチは、忘れられない味の一つになりました。ありがとうございました!

商品の開発は我々にとって未開の部分であり、どうなるかわからない部分もありますが、井川の方のご厚意でたくさんの柚子を使わせていただくことになり、商品の開発に背中を押された気持ちになりました。

南アルプスの自然遺産とその活用(2023/10/07)風景

2023年10月7日に「南アルプスの自然遺産とその活用」というテーマでシンポジウムを開催しました。

増澤武弘(静岡大学 理学部 客員教授) 「南アルプスの植生」
南アルプスにどのような高峰があるのかの説明や、高山植物の特徴、そ南アルプス固有の植物や、分布のごく限られている植物など、貴重な植物も含まれていることを説明していただきました。 高山のロマンを感じることができました。

朝倉俊治(静岡ライチョウ研究会 会長)「世界の南限の生息地に棲む南アルプスのライチョウ」
ライチョウという高山帯以外ではお目にかかかれない鳥の生態や特徴を学ぶことができました。 ライチョウはうつくしいですね。

松本和明(静岡大学 人文社会科学部)「井川中山間地域の歴史ー江戸時代の駿遠国境についてー」
どのように境界線がつくられたのかを歴史的に振り返り検討がなされ、現代までその歴史が踏襲されていることが説明されました。

丑丸敬史(静岡大学 理学部)「井川、南アルプスのめぐみ、花酵母」
ビールをつくるにあたり、酵母の大事さを知ることができました。酵母それぞれに特徴がありおいしいビールを飲むためにはたくさんのハードルがあるようです。静岡農業高校の方々の南アルプス酵母を使用したパン作りの紹介もありました。

平井岳志(十山株式会社)「南アルプスでウィスキーをつくる」
南アルプスでウィスキーをつくることが過酷であることがひしひしと伝わりました。 またそれに付随するブランドというものを感じることができました。

今回の研究会の司会は木村洋子先生(農学部)でした。

「南アルプスの自然遺産とその活用」シンポジウム参加者募集中です

2023年10月7日にシンポジウム「南アルプスの自然遺産とその活用」が開催されます。現在参加者募集中です。ぜひご参加ください。シンポジウムの詳細はこちらをご覧下さい。

参加申込制です。 こちらからお申し込みください。申込みが定員に達しましたら参加の受付を終了させていただきます。

2023年8月22日 椹島ロッジから井川地区でのサンプル採取

2023年8月22日に静岡市と十山株式会社のご協力を得て、椹島ロッジから井川地区にかけての花酵母の採取をしました。

花の少ない時期ですが30種類ほどサンプルを採ることができました。十山さんと連携した花酵母のプロジェクトを実現していければと思います。 新鮮な井川の在来の野菜も入手できたので発酵を活かした食品開発についても手掛けていきます。