家康ゆかりの地の酵母でつくったクラフトビールが完成・販売

浅間神社で家康公クラフト発売日の9時から、家康公クラフトに使う酵母のサンプル採取と第一弾からの販売に多大なるご助力を頂いている権禰宜の宇佐美さん、酵母研究の農学部の木村先生、木村研の樋口さん、理学部の丑丸先生、人文の知念先生、横濱副所長、大原&学際科目「発酵とサステナブルな地域社会」履修学生&聖地巡礼演習メンバー、HHLの高見さん、静岡醸造の折山さんとでNHK12月1日昼のニュースと夕方のニュースで放送して頂くべく集合しました。

浅間神社ではお祓いを受けて一般に公開されていない境内の動植物を見せて頂きました。2000年前からの植生が保たれているそうです。しじみや手長えびもいてかつての海の近さを感じました。道路が通るまでは南アルプスから猿が来ていたそうです。なごりのフタバアオイを見ることが出来て感動しました。NPOの方たちが世話をされているそうです。

家康公の天下統一の軍配や生前の姿を留めた三河武士による家康の彫像も祀られており、崇敬の対象となっています。 浅間神社にはまだまだ多くの珍しい植物があるので、今後も分け入らせて頂きたいです。

【2023/12/05】浅間神社境内家康初恋の地ギフトショップ、駿府楽市、匠宿、イオン清水、静大生協は完売となっており、追加入荷の予定はありません。

ヤチヤナギ栽培・研究システム設置

11月23日、人文社会科学部避難広場にヤチヤナギ散水・計測システムが設置されました。システムは、水道水を利用しにくい場所で雨水を溜め、時間を決めて散水するものと、ヤチヤナギが植えられている気温や土の水分量などのデータをWi-Fi経由で常時計測するものとからなっています。工学部の下村先生が開発してくださいました。 設置作業には、工学部の下村先生、北海道総合研究機構林業試験場の脇田先生、農学部の研究補助員の樋口さん、人文社会科学部の鈴木先生、大村先生、大原所長、横濱副所長が参加し、丸一日がんばりました。 翌11月24日には、散水システムを清水区と富士宮市にも設置しています。 計測システムにより栽培環境を継続的に捕捉することを通じて、ヤチヤナギの安定栽培においてどういう条件が望ましいか、明らかになってくることが期待されます。

ヤチヤナギ散水・計測システムの設置とあわせて、脇田先生が、絶滅危惧植物のカラハナソウの根を自生地である北海道から移植されました。 カラハナソウは、明治初期、北海道・札幌にて日本ではじめてビールが造られた際使用されたもので、「和ホップ」などともいわれます。カラハナソウは早いうちに輸入ホップに切り替えられましたが、その原因は、カラハナソウが交配により香りをなくすため、ビール造りにおいて非効率であったことにあるのではないか、とも考えられています。 今回の移植は、香りのよい雌のカラハナソウのみを、交配の起こりにくい環境で栽培することを試みるためのものです。静岡県は、日本のなかで、カラハナソウが生育した記録のある南限の地であるといわれています。栽培に成功した際には、カラハナソウを使ったクラフトビールの製造・販売を行っていきたいと考えています。

北海道のカラハナソウは、人文社会科学部避難広場、農学部、清水区、富士宮市、御前崎市に植えられました。大事に成長を見守っていきたいと思います。

家康公CRAFT第3弾 2023年12月1日発売開始

静岡市大河ドラマ「どうする家康」活用推進協議会と静岡大学発酵とサステナブルな地域社会研究所の共同研究により、新たな酵母を使用した第3弾クラフトビール「家康公CRAFT」が12月1日(金)9時から静岡浅間神社ギフトショップにて発売が開始されます。

第3弾は井川大日峠お茶蔵周辺のツツジから採取した酵母を使用しています。ビアスタイルも新たに、第1弾とは異なる味わいをお楽しみいただけます。

当日はNHKのデイリーニュースの撮影が入ります。9時から権禰宜(ごんねぎ)の宇佐美洋二さんに家康公と浅間神社の由緒についてお話頂きます。撮影にご参加いただけます方はぜひ9時に静岡浅間神社ギフトショップにお越しください。

日本学術会議中部地区会議学術講演会 「微生物がつなぐ文理融合研究―野生酵母クラフトビールと地域振興―」

2023年12月15日(金)に静岡大学大学会館ホールにて日本学術会議中部地区会議学術講演会 「微生物がつなぐ文理融合研究―野生酵母クラフトビールと地域振興―」を開催します。

微生物がつなぐ文理融合研究―野生酵母クラフトビールと地域振興―

「野生酵母による発酵飲料・発酵食品開発」

(A)「野生酵母に学ぶ多様な微生物世界」

  丑丸 敬史(静岡大学学術院理学領域生物科学系列教授)

(B)「地域の野生酵母が生んだ予想外の展開」

  木村 洋子(静岡大学学術院農学領域応用生命科学系列教授)

「歴史研究と物語性-家康公クラフトを一例として-」

 松本 和明(静岡大学学術院人文社会科学領域人間・社会系列准教授)

「日本におけるクラフトビールツーリズムの可能性」

 横濱 竜也(静岡大学学術院人文社会科学領域法学系列教授)

リンク:静岡大学プレスリリース

11月28日(火)NHK「たっぷり静岡」酵母スーパーセルビシエ

11月28日(火)18時10分から19時のNHK「たっぷり静岡」で発酵研が発見した酵母スーパーセルビシエについて放送されます。

12月1日発売開始の家康公クラフト第三弾は市販のロンドンエールよりも遥かに性能のよいサッカロミセス・セルビシエで造られます。

この酵母は清水区のHOURSEHEAD LABS(HHL)、葵区のアオイブリューイング、駿河区の静岡醸造によって、それぞれの特徴を生かした個性的なビール造りに使われます。HHLの高見さんに出来立ての家康公クラフトを試飲させて頂きましたが、酵母の力強さが際立つおいしいビールとなっていました。

農学部の木村研究室では、どのように酵母を採取し、セルビシエを見つけ出したのか、語りつくせない苦労話と、性能の良い野生酵母を見つけた安堵についてお話しを伺いました。

放送は11月28日(火)18時10分から19時のNHK「たっぷり静岡」です。ぜひご覧ください。

南アルプスの自然遺産とその活用(2023/10/07)風景

2023年10月7日に「南アルプスの自然遺産とその活用」というテーマでシンポジウムを開催しました。

増澤武弘(静岡大学 理学部 客員教授) 「南アルプスの植生」
南アルプスにどのような高峰があるのかの説明や、高山植物の特徴、そ南アルプス固有の植物や、分布のごく限られている植物など、貴重な植物も含まれていることを説明していただきました。 高山のロマンを感じることができました。

朝倉俊治(静岡ライチョウ研究会 会長)「世界の南限の生息地に棲む南アルプスのライチョウ」
ライチョウという高山帯以外ではお目にかかかれない鳥の生態や特徴を学ぶことができました。 ライチョウはうつくしいですね。

松本和明(静岡大学 人文社会科学部)「井川中山間地域の歴史ー江戸時代の駿遠国境についてー」
どのように境界線がつくられたのかを歴史的に振り返り検討がなされ、現代までその歴史が踏襲されていることが説明されました。

丑丸敬史(静岡大学 理学部)「井川、南アルプスのめぐみ、花酵母」
ビールをつくるにあたり、酵母の大事さを知ることができました。酵母それぞれに特徴がありおいしいビールを飲むためにはたくさんのハードルがあるようです。静岡農業高校の方々の南アルプス酵母を使用したパン作りの紹介もありました。

平井岳志(十山株式会社)「南アルプスでウィスキーをつくる」
南アルプスでウィスキーをつくることが過酷であることがひしひしと伝わりました。 またそれに付随するブランドというものを感じることができました。

今回の研究会の司会は木村洋子先生(農学部)でした。

家康公CRAFTが再販されました

2023年10月26日に「家康公CRAFT」が再販されました。今回は静岡浅間神社境内のギフトショップだけでなく、静岡駅すぐの駿府楽市、匠宿、静岡大学生協、県内数カ所のイトーヨーカドーとイオンでも販売されます。ぜひご購入ください。