エフエムしみず「モーニングパル」出演 2024/04/15

エフエムしみず『モーニング・パル』内のコーナー「スクールインフォメーション “GUTS!!”」(7時15分~7月30分頃)、4月第2週から第4週まで、月曜日から水曜日は、静大・発酵とサステナブルな地域社会研究所のメンバーが出演しています。

4月15日は日本中世史を専門としている貴田潔先生が、スタジオにて出演されました。昨年4月1日に放送された家康公特番(『拝啓 しずおかを愛した家康様』)にて、過酷な(?)野外レポートを務められて以来、2度目の出演です。発酵研は、歴史的由緒やストーリー性のある野生酵母や発酵飲料の開発を一つの柱にしていますが、貴田先生には歴史的由緒やストーリー性を、史資料から裏づける研究をしていただいています。

今回は、鎌倉時代の食リポを紹介してくださいました。日蓮上人には麦、ごぼう、こんにゃく、さといも、川のり、たけのこ、やまいもなどがおさめられたそうですが、南条時光と筆まめな日蓮との書簡には、食に関するストレートなやりとりがみられ、それはさながら「食リポ」のようだというお話でした。

お酒についても、葛根をかじって温めた酒を飲むと、湯の中に入っているようにぽかぽかして汗をかき、風邪にきく記されているとか。

書簡や日記をひもとき、それを手がかりに往時の食文化を明らかにすることで、産物のブランディングや地域の活性化につなげていきたい、と貴田先生は話されました。

エフエムしみずはサイマルラジオからも聞くことができます。毎回出演メンバーが、所長のむちゃ振りを話題にしています。それも含めて、ぜひリアルタイムでお楽しみください。

エフエムしみず「モーニングパル」出演 2024/04/10

2024年4月10日エフエムしみず「モーニングパル」朝7時15分~7時30分頃「スクールインフォメーション “GUTS!!”」のコーナーでは、藤井真生先生が発酵研についてお話しくださいました。発酵研では文系の研究活動を統括してくださっており、今年度から市民開放になる学際科目「発酵とサステナブルな地域社会」のコーディテーター、発酵研文系シンポジウムの司会をしてくださっています。

ビールはオーストリアより北のブドウがあまり育たず、ローマ帝国の支配が及ばなかったところで飲まれており、東欧でも是永さんが行かれたルーマニアはローマ帝国の支配にあったため現在でもワインが飲まれているとのこと。

ご専門のチェコ史を中心に醸造が都市の特権として発展し、中東から来た穀物を発酵させるビールが家庭で造られるものから、街ごとに醸造所がつくられていく経緯についてくわしくお話しくださいました。

チェコは個人のビール消費量が多く、また日本と異なりビールは冷やしすぎないように、カフェで読書をしながらコーヒーのように飲むもの、また朝の労働を終えて10時頃に一杯飲むものという比較もおもしろいです。

さすが藤井先生、安定感抜群の完璧な内容のコーナーとなりました。 マリンパルのXでも番組紹介されています。

来週の月から水は
4月15日(月)貴田先生(日本史における麹)
4月16日(火)脇田先生(ヤチヤナギとカラハナソウ)
4月17日(水)横濱先生(発酵と地域連携)
の登場です。

エフエムしみずはサイマルラジオからも聞くことができます。ぜひお聴きください。

エフエムしみず「モーニングパル」出演 2024/04/09

2024年4月9日エフエムしみず「モーニングパル」朝7時15分~7時30分頃「スクールインフォメーション “GUTS!!”」のコーナーで鈴木実佳先生が発酵研についてお話しくださいました。

中世グルートビールの復刻プロジェクトとその主要な副原料であるヤチヤナギの静岡大学へのヤチヤナギ移植・栽培のエピソードから、オクスフォード視察のお話しなど盛りだくさんな内容でした。

英文学者である鈴木先生は、『不思議の国のアリス』が不思議の国に行ったのはヤチヤナギの鎮静効果によるもの、という説を調査しに、実際にオクスフォードに調査に行かれ、ボタニカルガーデンで調べて頂いたところオクスフォードにヤチヤナギがないことがわかったとのことです。

アリスとなんでも結びつけるという傾向はよくあることらしいです。

実際に静大でヤチヤナギを栽培されている鈴木先生はヤチヤナギの葉の香りのよさから、今後の展望についてお話しくださいました。

エフエムしみずはサイマルラジオからも聞くことができます。

今月の月から水は発酵研の先生方が楽しい話をしてくださいますのでぜひお聴きください。

エフエムしみず「モーニングパル」出演 2024/04/08

2024年4月8日エフエムしみず「モーニングパル」朝7時15分~7時30分頃「スクールインフォメーション “GUTS!!”」のコーナーに出させて頂きました。初日なので見学に来た横濱副所長も急遽出演されました。4月の月~水は発酵研の先生方が出演です。早朝ですがぜひ聴いてください。

黄金KAIDOの駿河湾フェリーが黄色ではなく、金色に見えたら運のいい日になるそうです。

エフエムしみずはサイマルラジオからも聞くことができます。ぜひお聴きください。

4月のエフエム清水の「モーニングパル」に静大・発酵研出演

エフエムしみずマリンパル「モーニングパル」に、発酵研メンバーが大勢出演させていただくことになりました。月曜日から水曜日朝7時15分~7時30分頃、「スクールインフォメーション “GUTS!!”」のコーナーです。ぜひお聴きください。

4月8日(月) 大原所長(今年度の発酵研の盛りだくさんな取り組み)
4月9日(火) 鈴木先生(ヤチヤナギ栽培・イギリスのビール文化)
4月10日(水) 藤井先生(チェコのビール文化、東中欧の発酵文化)
4月15日(月) 貴田先生(日本史における麹)
4月16日(火) 脇田先生(北海道から静岡へヤチヤナギとカラハナソウ)
4月17日(水) 横濱副所長(発酵と地域連携、ツーリズム)
4月22日(月) 丑丸先生(南アルプスユネスコエコパーク)
4月23日(火) 本橋先生(日本で一番古い?縄文サトイモ)
4月24日(水) 木村先生(発酵シロップ開発)

カラハナソウから芽が出ました

北海道林業試験場の脇田先生が北海道から静岡に持ってきてくださったカラハナソウ(「ヤチヤナギとカラハナソウの栽培方法、ヤチヤナギ散水・調査システムの操作方法」)から芽がでました。

2024年3月21日人文のカラハナソウ

2024年3月27日御前崎のカラハナソウ

2024年3月27日人文のカラハナソウ

2024年3月30日人文のカラハナソウとヤチヤナギ

人文のカラハナソウからつるが出てきたので支柱を立てました。農学部のカラハナソウからも芽が出たそうです。実をつけてくれるよう、見守りたいと思います。

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地域の歴史文化を活かした酒造りの風景

2024年3月16日(土)に「地域の歴史文化を活かした酒造りの風景」を開催しました。会場は満席で大盛況でした。

司会は藤井先生でした。第一講演は、佐々木酒造株式会社代表取締役社長の佐々木晃さんより、「洛中での酒造りと大学との麹をつかった食品開発」と題して、佐々木酒造の多岐にわたる取り組みについてお話しいただきました。佐々木さんのお話にすっかり心をつかまれ、あっという間の1時間でした。

佐々木酒造は、いまや洛中で唯一生き残った老舗の酒蔵で、「大政奉還の時に慶喜が飲んでいたのは佐々木酒造の酒や」といわれることも。社長のお兄さんは、今年の大河ドラマにも出演中の佐々木蔵之介さんです。これまでのたくさんの取り組みを紹介され、最後に、「何が失敗し、成功するかはわからない」「とりあえず何でもやってみる、エセ科学は絶対に取り入れない」とおっしゃっていたことが、強く印象に残りました。講演会後の懇親会では、紹介された、聚楽第や銀明水をご提供いただきました。感謝に堪えません。

第二講演は江川文庫の橋本敬之先生より、「戦国期江川酒の復刻」というテーマでお話しいただきました。戦国期江川酒についての貴重な資料を会場の皆様に配付され、江川酒製造の歴史的な経緯のみならず、橋本先生の携われている地域文化継承の取り組みなども紹介いただきました。日本酒再現から地域づくりに至るご講演で、大いに触発されました。ご提供いただいた江川酒、大変おいしかったです。

大トリの第三講演は、北海学園大学の大貝健二先生が、「中小酒造業における個性の発揮とオーセンティシィティ- 東北・北海道を中心に」と題し、第一講演・第二講演をふまえつつ、大貝先生がフィールドとされている東北6県で日本酒が洗練化されていった経緯や、近時製造量が増えている北海道の現状と今後について、印象深いエピソードを交えつつ概観・展望されました。大貝先生の日本酒研究の出発点となった高知の酒についてのお話も、とても興味深いものでした。

参加された方々からは、講演者の顔ぶれと講演内容の充実ぶりに感嘆したとの声を多くいただきました。 懇親会では、三重県立熊野古道センター長の宮本秀男さんが送ってくださった、30年もの、2年もののなれずしも供されました。なれていればなれているほど風味が豊かでおいしかったです。大村屋酒造場の日比野さんは、若竹をご恵贈くださりました。幹事の方が揃えてくださった静岡の日本酒もあわせて、日本酒のさまざまな風合い・豊饒さを心ゆくまで楽しむことができた夕宴でした。あらためて、心から御礼申し上げます。

世界料理学会in HAKODATE代表者深谷宏治シェフにインタビュー

世界の美食の都であるスペイン・バスク地方のサン・セバスティアンで現代スペイン料理界の第一人者のひとり、ルイス・イリサール氏についてバスク料理を中心にスペイン料理を修業し、帰国後、レストラン バスクを開店し、日本にバスク料理を最初に採り入れた深谷シェフに、函館の先進的な食文化の取り組みについて伺いました。

スペイン料理に欠かすことのできない絶品の生ハムを自らの手で30年前からつくり、小麦をひたすら手でこねる、昔のパンを実直に造り続けている長年の仕事ぶりに感銘を受けました。静岡での今後のガストロノミーツーリズムの展開、また世界料理学会in Shizuokaの実現に向けて学ぶことが多かったです。

自由市場の豊富な食材、ケレー酒から洋物店が始まったり、ブルワリーさんがあったりで函館は発酵の街の側面もありました。

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北海道立総合研究機構森林研究本部林業試験場に行ってきました

2024年3月6日、静大に一番最初に来たヤチヤナギの自生地である美唄湿原近くの北海道立総合研究機構森林研究本部林業試験場に伺いました。

ヤチヤナギの茎頂部からどのようにクローンができるのを実際にみることができて感無量です。 遺伝育種科学を専門とする副学長が挨拶をしてくださり、また今後の研究についてしっかり話を聞いていてくださったので安心です。

いつも静岡でしかお会いすることのなかった森林環境部長の脇田先生の職場は絶景でした。加藤森林本部長にもご挨拶し、また主幹の両瀬先生にも植物の利活用の詳細について細やかに教えて頂きました。

苫小牧のヤチヤナギの自生地を視察

2024年3月4日に遂にヤチヤナギの自生地を訪れました。 雪が比較的少ない苫小牧で、無事に雪に埋もれていない自生しているヤチヤナギの姿を見ることができました。 静岡大学静岡キャンパスとのあまりの環境の違いに驚きました。

湿地を好むので川の近くの低いところで育つ傾向があるようです。いくつもの点在する自生地を見せて頂いてなんとなくどこでヤチヤナギが育つのかがわかった気がします。ヤチヤナギの傍ではハスカップも自生していました。ただウトナイ湖の傍では全くはえないのが不思議です。

冬のヤチヤナギですがしっかり香りがしてシャンプーにするのもよいのではという話になりました。

夜はHOKKAIDO BREWERYさんの試作品であるホップを使わない100%ヤチヤナギのビールを試飲させて頂きました。とても爽やかでおいしいビールに仕上がっていました。静岡でもヤチヤナギが沢山育って、幅広い利活用ができれば嬉しいです。